老年期の身体的な特徴はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
高齢者では、聴覚器の老化により、特に高音域から聴力が低下する「老人性難聴」が進行します。これは生理的な加齢変化の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. 高齢者では細胞内・細胞外液ともに減少し、総水分量は低下します。正しくは:体内の総水分量は減少します。選びやすい理由:加齢による浮腫などを連想し、水分量が増加すると誤解する可能性があります。混同注意:若年者と比較した生理的変化と、病的な状態(浮腫など)を混同しやすいです。
- 2. 胸腺は思春期をピークに退縮し、加齢とともに重量は減少します。正しくは:胸腺の重量は減少します。選びやすい理由:免疫系の重要性を考え、胸腺が維持・増大すると誤解するかもしれません。混同注意:リンパ組織の全体的な変化と、特定の臓器(胸腺)の加齢変化を混同することがあります。
- 3. 加齢により嗅覚受容細胞が減少し、閾値は上昇(鈍くなる)します。正しくは:嗅覚の閾値は上昇(鈍くなる)します。選びやすい理由:感覚器の機能変化を正確に理解していない場合、低下と混同する可能性があります。混同注意:閾値の「低下」が鋭敏化を意味することを理解せず、鈍化を指すと誤解しやすいです。
- 4. 正解。加齢により蝸牛の有毛細胞や神経が変性し、特に高音域から聴力が低下します。これは老人性難聴の典型的な特徴です。正しくは:正しい選択肢のため修正なし
国試ポイント
老年期の身体的・生理的変化に関する基礎知識が問われます。特に五感の変化や、体液・臓器の萎縮といった基本的な事柄を押さえることが重要です。選択肢の「閾値が低下する」といった表現の正確な理解も試されます。
混同注意
「閾値の低下」と「閾値の上昇」が、それぞれ感覚が鋭敏になるのか鈍くなるのかを混同しやすいです。また、病的な変化と生理的な加齢変化の区別も重要です。
次に同じ論点が出たら
今後も老年期の生理的変化は頻出です。身体の各器官が加齢によってどのように変化するか(機能が低下するか、特定の数値が変動するかなど)を体系的に学習し、正常な加齢変化と疾患との区別を明確にすることが求められます。
関連知識
老年期の身体的変化(視覚・味覚・触覚の変化、骨密度低下、筋肉量減少、基礎代謝低下、腎機能低下など)、老年症候群(転倒、サルコペニア、フレイルなど)。