正常な分娩経過はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
児頭が骨盤の入り口に進入する際には、骨盤の最も狭い部分を通過するため、児頭は最大限に屈曲し、顎を胸に近づけることで(顎胸接近)、頭囲を最も小さくして通過しやすくなります。これを『屈曲』といいます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。児頭が骨盤の入り口に進入する際、最も狭い骨盤の入り口を通過するために児頭が屈曲し、顎が胸に接近することで頭囲を最小限にします。これは分娩の正常な進行における重要なメカニズムです。選びやすい理由:分娩の進行における児頭の動きとして、直感的にも理解しやすいため。混同注意:児頭の伸展や外回旋など、他の回旋運動の段階。
- 2. 児頭が骨盤の出口に到達したとき、矢状縫合は骨盤の出口の前後径に一致するように内回旋し、出口の前後径と同じ向きになります。横幅と同じ向きでは、狭い骨盤出口を通過できません。正しくは:児頭が骨盤の出口に到達したとき、児頭の矢状縫合は母体の骨盤の前後径と同じ向きになる。選びやすい理由:骨盤入口では横径と一致しやすいため、出口でも同様と誤解しやすい。内回旋によって前後径に合うことを忘れてしまう。混同注意:骨盤入口での児頭の回旋の向き(通常は横径に一致)と骨盤出口での向き。
- 3. 児頭が娩出された後、胎児は肩の最も長い部分(肩峰間径)が骨盤出口部の前後径と一致するように向きを変え、外回旋します。これにより、肩の娩出が容易になります。正しくは:児頭が娩出された後、胎児は肩の最も長い部分が骨盤出口部の前後径と一致するように向きを変える。選びやすい理由:骨盤の横幅が大きいという一般的な感覚から、肩の娩出も横向きが有利と誤解しやすい。混同注意:骨盤入口での児頭の回旋と、肩の娩出時の回旋の向き。
- 4. 胎盤は通常、児の娩出後、分娩第3期に剥がれ始めます。児頭が外に出始めたころに胎盤が剥がれてしまうと、胎盤早期剥離となり、母体と胎児に重篤な危険を及ぼします。正しくは:胎盤は児の娩出後、分娩第3期に子宮から剥がれ始める。選びやすい理由:分娩の終盤というイメージから、児頭娩出と胎盤剥離の時期が近接していると誤解しやすい。混同注意:分娩第2期(児娩出期)と分娩第3期(胎盤娩出期)の区別。
国試ポイント
分娩各期の児頭の回旋とメカニズムを正確に理解する。
混同注意
児頭の回旋は、屈曲、内回旋、伸展、外回旋と段階的に進行することを理解せず、各段階の動きを混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
分娩進行における児頭の各段階での回旋の向きや屈曲・伸展の程度について、図と合わせて正確な知識が問われているかを確認します。
関連知識
骨盤の各径(入口横径、出口前後径など)と児頭の矢状縫合の向きの変化、および産道のカーブに合わせた回旋メカニズム。分娩第1期の骨盤内侵入から外旋までの各ステップ。