不妊症について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
基礎体温(BBT)の測定は、排卵の有無や排卵時期を推定するために用いられる簡便な検査であり、不妊症の原因を探る上で重要な初期評価項目の一つです。黄体期の体温上昇はプロゲステロンの作用によるものであり、そのパターンから排卵機能の状態を評価します。
選択肢ごとの解説
- 1. 不妊症の原因が特定できないケース(原因不明不妊)は約10~15%程度とされており、約半数というのは誤りです。正しくは:約10~15%程度のケースで原因は特定できません。選びやすい理由:不妊症は原因特定が難しいイメージがあるため、半数という数値でも違和感を覚えにくいかもしれません。混同注意:不妊症の複雑さや、原因が多岐にわたることから、原因不明の割合を過大評価しがちです。
- 2. 正解。基礎体温の測定は、排卵の有無や排卵時期を推定するための基本的な検査であり、不妊症の検査項目の一つとして適切です。選びやすい理由:広く一般的に知られている検査法であり、不妊治療の文脈でも頻繁に登場するため、正しいと判断しやすいです。混同注意:他の専門的な検査(ホルモン検査や画像検査など)と比較して、簡便であるが故にその重要性を見落としがちですが、初期評価として非常に有用です。
- 3. 不妊手術という言葉は一般的ではありません。不妊症の治療は、原因に応じた投薬治療、手術(例:子宮筋腫摘出術、卵管癒着剥離術)、体外受精などの生殖補助医療が中心です。不妊手術は避妊手術と混同しやすいため誤りです。正しくは:不妊症の治療法の一つとして、原因に応じた投薬治療や手術(例:子宮筋腫摘出術など)が行われます。選びやすい理由:「手術」という言葉が含まれるため、治療の一つとして連想されやすいです。しかし、不妊「手術」という用語が誤解を招きます。混同注意:「不妊」と「手術」の組み合わせから、避妊を目的とした手術(例:卵管結紮術)と混同したり、子宮筋腫摘出術などの「不妊を改善するための手術」と混同したりしやすいです。
- 4. 女性の年齢は卵子の質と数に大きく影響し、特に30代後半から妊娠率が低下し、流産率が上昇するため、治療の成果に非常に大きく影響を及ぼします。正しくは:女性の年齢は治療の成果に大きく影響を及ぼします。選びやすい理由:医療技術の進歩により年齢の影響が軽減されるという誤解や、個人差が大きいことから一概に影響しないと捉えやすいかもしれません。混同注意:不妊治療の進歩と、生物学的な年齢による妊娠能の低下という事実とを混同しやすいです。年齢は最も重要な予後因子の一つです。
国試ポイント
不妊症の基本的な検査項目と、それぞれの検査の意義を理解することが重要です。
混同注意
不妊症の検査は多岐にわたり、それぞれ目的が異なります。例えば、ホルモン検査は内分泌異常、子宮卵管造影は卵管の通過性、精液検査は男性因子を評価します。基礎体温は排卵の有無と時期の目安である点を他と区別して理解しましょう。
次に同じ論点が出たら
不妊症の検査に関する問題が出た場合、各検査が何を目的としているのか、どのような情報が得られるのかを正確に判断します。
関連知識
不妊症の定義(WHOによる1年間の避妊なし性交での妊娠不成立)、主な原因(排卵因子、卵管因子、子宮因子、男性因子、免疫因子、原因不明不妊)、代表的な治療法(タイミング療法、排卵誘発、ARTなど)を合わせて覚えましょう。