臓器の移植に関する法律において脳死の判定基準となっている検査はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
臓器の移植に関する法律に基づく脳死判定基準には、不可逆的な脳幹を含む全脳機能の停止を確認するための検査が含まれます。その中でも、脳波の平坦化は脳の電気的活動の停止を示す重要な指標であり、脳波検査が必須とされています。その他、瞳孔散大・固定、脳幹反射の消失、自発呼吸の停止、深昏睡、脳血管造影での脳血流停止などと総合的に判断されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。脳死判定の基準の一つとして、不可逆的な脳機能の停止を確認するために脳波検査が行われます。平坦脳波の持続が重要な指標となります。正しくは:この選択肢は正しい。選びやすい理由:脳波検査は脳の電気活動を直接評価するため、脳機能の停止を確認する上で最も直接的な検査の一つである。混同注意:他の選択肢も神経系の検査ではあるが、脳死判定の主要な基準ではない。
- 2. 筋電図検査は筋肉の電気的活動や神経から筋肉への伝達機能を評価するもので、脳死の判定基準には含まれません。脳死では脳機能が停止しているものの、脊髄反射の一部が残存している場合があり、筋電図ではそれを捉える可能性がありますが、脳死判定の主要な検査ではありません。正しくは:筋電図検査は脳死判定の基準には含まれない。選びやすい理由:神経系の検査であるため、誤って選択する可能性がある。混同注意:脳死は脳の機能停止を指し、末梢神経や筋肉の異常を直接評価する検査ではない。
- 3. 神経伝導検査は末梢神経の伝導速度を評価するもので、脳死の判定基準には含まれません。脳死は脳幹を含む全脳機能の不可逆的停止を指し、末梢神経機能の評価は直接的な基準とはなりません。正しくは:神経伝導検査は脳死判定の基準には含まれない。選びやすい理由:神経系の検査であるため、誤って選択する可能性がある。混同注意:脳死判定は脳そのものの機能停止を確認するものであり、末梢神経の伝導能とは直接関係がない。
- 4. 脳脊髄液検査(髄液検査)は、脳や脊髄の感染症、炎症、出血などを診断するために行われますが、脳死の判定基準には直接含まれません。脳死は機能的な停止を指し、髄液の性状変化が主要な指標とはなりません。正しくは:脳脊髄液検査は脳死判定の基準には含まれない。選びやすい理由:脳や脊髄に関連する検査であるため、誤って選択する可能性がある。混同注意:脳死判定は脳の機能停止の有無を直接評価するものであり、脳脊髄液の成分分析とは異なる。
国試ポイント
脳死判定の法的な基準と、それに伴う主要な検査項目について正確な知識が求められます。特に、脳の電気活動を直接評価する脳波検査の重要性を理解しておく必要があります。
混同注意
脳死判定には様々な検査が用いられますが、特に重要なのは脳機能の不可逆的な停止を直接示す検査です。神経伝導検査や筋電図検査は末梢神経や筋肉の評価であり、脳脊髄液検査は脳の病態(感染、出血など)を評価するものなので、脳死判定の主要な基準ではない点で混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
脳死判定の具体的な手順や、小児における脳死判定の特異性についても学習を進めると良いでしょう。また、臓器移植に関連する倫理的な側面や看護師の役割についても理解を深めることが重要です。
関連知識
脳死判定の6項目:①深昏睡、②瞳孔散大固定、③脳幹反射の消失、④平坦脳波、⑤自発呼吸の停止、⑥脳血管造影による脳血流の停止。これらはさらに時間を置いて2回行われる。法的脳死と臨床的脳死の違いについても理解しておく必要があります。