免疫抑制作用があるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
副腎皮質ステロイドは、強力な抗炎症作用と広範な免疫抑制作用を持つ薬物であり、自己免疫疾患、アレルギー疾患、臓器移植後の拒絶反応抑制など、多くの病態で治療に用いられます。リンパ球の遊走抑制、サイトカイン産生抑制、マクロファージ機能抑制など、多岐にわたる機序で免疫反応を抑制します。
選択肢ごとの解説
- 1. 抗ヒスタミン薬はアレルギー反応で放出されるヒスタミンの作用をブロックし、くしゃみや鼻水、皮膚のかゆみなどの症状を緩和しますが、免疫システム全体を抑制する作用はありません。正しくは:アレルギー症状の緩和選びやすい理由:アレルギーが免疫反応の一部であるため、免疫系に作用すると思われがちですが、免疫抑制とは異なります。混同注意:免疫応答修飾薬
- 2. インターフェロンは、ウイルス感染時などに生体が産生するサイトカインで、抗ウイルス作用や免疫賦活作用を持ち、免疫系を活性化させる方向に働きます。免疫抑制とは逆の作用です。正しくは:免疫賦活作用、抗ウイルス作用選びやすい理由:免疫調整作用があるため、免疫抑制作用もあると誤解しやすい。混同注意:免疫抑制剤
- 3. ヒト免疫グロブリンは、健常人の血液から精製された抗体製剤で、免疫不全症の補充療法や自己免疫疾患の一部で免疫調節作用(抑制ではなく調整)を目的に使用されますが、一般的な免疫抑制剤とは機序が異なります。むしろ抗体として感染防御に寄与します。正しくは:免疫不全症の補充療法、特定の自己免疫疾患における免疫調節選びやすい理由:免疫に関連する薬剤であるため、免疫抑制作用もあると誤解しやすい。一部の自己免疫疾患で高用量投与が免疫抑制的に働くことがあるが、基本的な分類は異なる。混同注意:ステロイドなどの免疫抑制剤
- 4. 正解。副腎皮質ステロイドは強力な抗炎症作用と免疫抑制作用を持ち、様々な自己免疫疾患やアレルギー疾患、臓器移植後の拒絶反応抑制などに広く用いられます。リンパ球の減少やサイトカイン産生の抑制など、免疫応答の多くの段階に作用します。正しくは:免疫抑制作用、抗炎症作用選びやすい理由:その作用の広範さから、特定の疾患だけでなく様々な症状に用いられるため、その中心的な作用を把握できていないと選びにくい。混同注意:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
国試ポイント
薬剤の基本的な分類とその主要な作用機序を理解しているか問う問題です。特に、免疫系に作用する薬剤(免疫抑制薬、免疫賦活薬、抗アレルギー薬など)の区別が重要です。
混同注意
免疫調整作用を持つ薬剤と、明確な免疫抑制作用を持つ薬剤の区別。例として、インターフェロンは免疫賦活、免疫グロブリンは免疫不全の補充や免疫調整が主作用。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の問題が出た場合、各選択肢の薬剤が『免疫系に対してどのような主要な作用を持つか(抑制、賦活、調整、症状緩和など)』を正確に判断できるかを確認します。
関連知識
主要な免疫抑制薬の種類(シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリンなど)、それぞれの作用機序。免疫不全症の種類と治療。アレルギー反応の機序と治療薬。