令和元年(2019年)の介護サービス施設・事業所調査において、介護保険制度による訪問看護の利用者の特徴で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
令和元年(2019年)の介護サービス施設・事業所調査によると、訪問看護の利用者数は介護保険制度によるものが約35万人であるのに対し、医療保険制度によるものは約12万人と報告されており、介護保険制度による利用者が医療保険制度による利用者を大きく上回っています。これは、訪問看護が医療と介護の連携を重視しつつ、利用者の状態に応じて適切な保険制度(原則として介護保険が優先)を適用するという方針に基づいています。
選択肢ごとの解説
- 1. 介護保険制度の訪問看護利用者において、要介護度が最も多い利用者層というデータはありません。傷病別に見ると脳血管疾患が最も多く、次いで認知症、悪性新生物などが続きます。正しくは:介護保険制度の訪問看護利用者で最も多いのは、特定の傷病(例:脳血管疾患)です。選びやすい理由:「介護保険」という名称から、要介護認定を受けた利用者、特に重度の要介護者が最も多いと直感的に考えがちです。混同注意:医療保険制度の訪問看護利用者や、介護保険サービス全体の利用者像と混同し、「要介護」の範囲が最も広い層だと誤解しやすいです。
- 2. 介護保険制度による訪問看護の利用者を疾患別にみると、最も多いのは脳血管疾患であり、悪性新生物(がん)ではありません。正しくは:疾患別で最も利用が多いのは脳血管疾患です。選びやすい理由:がん患者への緩和ケアにおいて訪問看護が重要な役割を担っていることから、悪性新生物(がん)が最も多いと誤解しやすいです。混同注意:医療保険制度下の訪問看護ではがん患者の割合が高い傾向にあるため、介護保険制度の場合と混同する可能性があります。
- 3. 正解。厚生労働省の令和元年介護サービス施設・事業所調査によると、介護保険制度による訪問看護の利用者数は約35万人、医療保険制度による利用者は約12万人であり、介護保険制度による利用者の方が多くなっています。これは、訪問看護サービスの利用において、原則として介護保険が優先されるという制度の趣旨を反映しています。
- 4. 令和元年(2019年)のデータでは、介護保険制度による訪問看護利用者全体のうち、要支援1または2の認定を受けている方の割合は約2割弱(およそ16%程度)であり、1割ではありません。正しくは:要支援1または2の利用者は、全体の約2割弱を占めています。選びやすい理由:要支援認定を受けている利用者は要介護認定者に比べて少ないという印象から、低い割合(1割)を選ぶかもしれません。混同注意:介護保険サービス全体の要支援者の割合と、訪問看護サービスに特化した要支援者の割合を混同する可能性があります。
国試ポイント
訪問看護サービスの利用者に関する統計データ、特に介護保険制度と医療保険制度における利用者の割合や、主な利用者層の特性(傷病、要介護度など)について正確な知識が問われます。最新の統計データを把握し、各制度における訪問看護の役割と優先順位を理解しているかが重要です。
混同注意
医療保険制度による訪問看護利用者と介護保険制度による訪問看護利用者の統計や特性を混同しやすいです。また、介護保険サービス全体の利用者内訳と、訪問看護サービスに特化した利用者内訳を混同する可能性もあります。例えば、要支援者の割合はサービス全体と訪問看護では異なります。
次に同じ論点が出たら
今後、訪問看護に関する問題が出た場合、まず「どの保険制度下での話か」を確認し、次に「対象者の具体的な属性(傷病、年齢、要介護度など)」、「利用目的(療養上の世話、リハビリなど)」、「制度上の特徴(利用期間、費用など)」といった観点から適切な選択肢を判断します。特に、最新の統計データに基づく傾向を把握しておくことが重要です。
関連知識
介護保険制度と医療保険制度における訪問看護の対象者、サービス内容、利用期間、費用負担の違い。訪問看護ステーションの運営基準と提供されるケアの種類。介護保険制度における要介護認定(要支援1,2、要介護1〜5)の基本的な知識。厚生労働省の各種調査統計(介護サービス施設・事業所調査など)の最新動向。