性周期が規則的で健常な成人女性において、着床が起こる時期に血中濃度が最も高くなるホルモンはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
着床は排卵後に形成される黄体から分泌されるプロゲステロンによって子宮内膜が肥厚し、受精卵を受け入れやすい状態になった黄体期に起こります。したがって、着床が起こる時期に最も高濃度となるのはプロゲステロンです。
選択肢ごとの解説
- 1. アルドステロンは副腎皮質から分泌されるホルモンで、体内のナトリウムとカリウムのバランスを調整し、血圧の維持に関与します。性周期や着床には直接的な関係はありません。正しくは:このホルモンはレニン-アンギオテンシン-アルドステロン系の一部であり、ミネラルコルチコイドとしての作用を持ちます。選びやすい理由:ホルモンの一種であるため、他のホルモンと混同される可能性があります。混同注意:性ホルモンとは作用機序や分泌臓器が異なります。
- 2. 正解。プロゲステロンは黄体から分泌され、子宮内膜を着床に適した状態に厚く維持する役割があります。着床は排卵後の黄体期に起こるため、この時期にプロゲステロン濃度が最も高くなります。正しくは:このホルモンは妊娠の維持にも不可欠です。選びやすい理由:卵胞ホルモンと混同しやすいですが、着床期の主役はプロゲステロンです。混同注意:エストロゲン(エストラジオール)
- 3. エストラジオールは卵胞から分泌される主要なエストロゲンで、子宮内膜を増殖させますが、着床を直接維持する主役ではありません。排卵前に最も高濃度となり、排卵後はプロゲステロンが優位になります。正しくは:エストラジオールは排卵前の卵胞期に濃度がピークを迎えます。着床期にはプロゲステロンがより重要です。選びやすい理由:性周期全体を通して重要なホルモンであるため、着床期にも高いと誤解されやすいです。混同注意:プロゲステロン
- 4. 黄体形成ホルモン(LH)は下垂体前葉から分泌され、排卵の引き金となるLHサージを引き起こします。着床が起こる黄体期にはLH濃度は低下しています。正しくは:LHは排卵直前に急激に分泌量が増加するLHサージを起こし、排卵を誘発します。選びやすい理由:排卵に深く関わるため、その後の着床にも高い濃度が必要だと誤解されることがあります。混同注意:卵胞刺激ホルモン(FSH)、または排卵後の黄体期に分泌されるプロゲステロン
- 5. 卵胞刺激ホルモン(FSH)は下垂体前葉から分泌され、卵巣における卵胞の発育を促進します。着床が起こる黄体期にはFSH濃度は比較的低く、次の周期の卵胞発育に備えて緩やかに上昇し始めます。正しくは:FSHは月経周期の初期(卵胞期)に卵胞を成熟させる主要な役割を担います。選びやすい理由:FSHも性周期に不可欠なホルモンであるため、着床期にも関与すると考えがちです。混同注意:黄体形成ホルモン(LH)
国試ポイント
月経周期における各ホルモンの分泌タイミングと、それぞれの主要な役割(特に排卵と着床における役割)を正確に理解しているかを問う問題です。
混同注意
エストロゲン(エストラジオール)とプロゲステロンの作用時期と役割。特に排卵前と排卵後の主要ホルモンを混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
同様の問題では、特定の性周期の時期(例:排卵直前、月経期)に最も高いホルモンや、特定の臓器(例:卵巣、下垂体)から分泌されるホルモンの作用を問う可能性があります。
関連知識
性周期のホルモン変動(FSH、LH、エストロゲン、プロゲステロン)、黄体機能、子宮内膜の変化(増殖期、分泌期)、受精と着床のメカニズム。