クリップ式のプローブを用いて手指で経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉を測定する方法で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)測定では、プローブ装着部の血流が十分に確保されていることが正確な測定のために不可欠です。手指が冷えていると末梢血管が収縮し血流が低下するため、正確な波形が得られにくくなります。そのため、装着部位が冷たい場合は温めて血流を改善してから測定することが適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 長時間の同一部位への装着は、皮膚の圧迫や損傷、血流阻害のリスクがあり、正確な測定を妨げる可能性があります。また、同一部位での継続的な装着は、発汗やプローブのずれにより信号の質を低下させることがあります。正しくは:長時間測定する場合は、定期的にプローブの装着部位を変更し、皮膚の状態を確認する。選びやすい理由:連続測定が必要な状況では、同一部位での測定が効率的だと誤解しやすい。混同注意:モニタリングの必要性と、装着部位の安全性への配慮を混同している。
- 2. マニキュア(特に濃い色やジェルネイル)は光の透過を妨げ、センサーが正確な吸光度を測定できなくなり、SpO2値が不正確になる原因となります。正しくは:マニキュアは除去してから測定するか、マニキュアが塗られていない指(または足趾)を選択する。選びやすい理由:マニキュアが日常生活に溶け込んでいるため、測定への影響を過小評価しがち。混同注意:清潔な状態での測定と、外部物質による光透過への影響を混同している。
- 3. 正解。手指が冷えていると末梢血管が収縮し、血流が低下するため、センサーが十分な拍動波形を検出できず、正確なSpO2値が得られにくくなります。そのため、必要に応じて装着部位を温め、血流を改善してから測定することが重要です。
- 4. プローブをテープで過度に固定すると、指が圧迫され血流が阻害される可能性があります。これにより、測定値が不正確になったり、皮膚損傷のリスクが高まります。プローブはずれにくいように適切に装着しますが、圧迫は避けるべきです。正しくは:プローブは自然に挟む程度で、ずれにくく、かつ圧迫しないように装着する。必要に応じて、軽くテープで補助する程度にする。選びやすい理由:プローブが外れないように確実に装着したいという意図から、テープ固定が適切だと誤解しやすい。混同注意:プローブの安定性と、過剰な圧迫による血流阻害のリスクを混同している。
国試ポイント
この問題は、SpO2測定における基本的な注意事項と、測定値の正確性を確保するための看護師の判断力を問うています。特に、血流状態が測定に与える影響と、それに伴う対応策が重要視されています。
混同注意
SpO2測定の注意点と、他のバイタルサイン測定時の注意点とを混同しないようにする。特に、プローブの固定方法や装着時間については、患者の安全と測定の正確性の両面から考える必要がある。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出た場合、SpO2測定値が不正確な場合の他の原因(プローブの汚れ、センサーの故障、患者の動き、不整脈、貧血など)や、各原因への具体的な対処法が問われる可能性があります。
関連知識
SpO2の正常値、低酸素血症の症状、パルスオキシメーターの原理(光吸収スペクトル)、プローブ装着部位の選択肢(耳朶、足趾など)、測定値に影響を与える要因(貧血、一酸化炭素中毒、不整脈、色素沈着など)。