片麻痺のある成人の臥床患者の患側の良肢位で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
片麻痺のある患者の臥位における麻痺側の良肢位では、股関節は軽度屈曲、軽度外転、軽度外旋に保つことが基本です。これにより、股関節の内転・内旋拘縮の予防や、下肢の不安定性の軽減が図られます。選択肢3の「股関節は外転10度」は、この良肢位の原則に合致しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 肩関節の良肢位は、一般的に軽度外転(30〜45度程度)であり、内転位は拘縮のリスクを高めます。正しくは:肩関節は軽度外転(30〜45度程度)に保つ。選びやすい理由:一見すると安定した姿勢に見えるかもしれませんが、関節の機能保持には不適切です。混同注意:安静位と良肢位を混同しやすい。安静位が必ずしも機能的な良肢位とは限りません。
- 2. 肘関節の良肢位は、一般的に90度程度の屈曲位であり、10度屈曲では伸展拘縮のリスクがあります。正しくは:肘関節は90度程度の屈曲位に保つ。選びやすい理由:軽度の屈曲が自然な姿勢に感じるかもしれませんが、機能維持には不十分です。混同注意:完全伸展を避けたいという意図は正しいものの、その角度が不適切です。他の関節の良肢位との混同もあります。
- 3. 正解。股関節の良肢位は、一般的に軽度屈曲・軽度外転・軽度外旋位です。内転位や内旋位は拘縮を招きやすく、尖足防止のためにも軽度外転は重要です。
- 4. 足関節の良肢位は、一般的に0度(中間位)から軽度背屈位です。10度背屈では下腿三頭筋の短縮を招き、尖足変形を予防できません。正しくは:足関節は中間位(0度)に保ち、下垂足(尖足)を防ぐ。選びやすい理由:背屈が尖足予防に良いという認識は正しいですが、その角度が過度です。装具使用を前提とした角度と混同する可能性があります。混同注意:尖足予防の目的は理解できても、具体的な角度の適切性を誤解しやすいです。
国試ポイント
片麻痺患者の良肢位管理に関する知識、特に各関節の適切な角度を問う問題です。関節拘縮や二次的合併症の予防という観点から、看護師が理解しておくべき重要な内容です。
混同注意
各関節の良肢位の具体的な角度や、その目的(拘縮予防、機能保持など)が混同されやすいです。また、健側と患側の管理の違い、臥位と座位の違いなども注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
この論点が出題された場合、次は良肢位を保つための具体的な看護技術(ポジショニングの方法、クッションや装具の選び方)や、良肢位を逸脱した場合に起こりうる合併症(拘縮の種類、褥瘡、神経麻痺など)について問われる可能性があります。
関連知識
関節可動域訓練(ROM訓練)、ポジショニング、関節拘縮の予防と看護、シーネや装具の活用、体位変換の目的と方法、褥瘡予防。