正常な胎児の分娩機転について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
正常な分娩機転において、胎児の頭部は骨盤内で回旋し、最終的には顔が母体の仙骨(背中)側を向く状態で娩出されます。これは、外回旋を経て肩が母体の前後径に適合するように向きを変え、それに伴い頭部も顔が母体背側を向くように回旋するためです。
選択肢ごとの解説
- 1. 胎児が骨盤内に嵌入する際、最も多いのは児頭が骨盤入口部の横径または斜径に沿って進入し、胎児の背部は母体の側方(左右どちらか)を向くことが多いです。母体の背側を向くのは後方後頭位であり、これは正常な分娩機転ではありません。正しくは:胎児が骨盤内に嵌入する際、胎児の背部は母体の側方にある。選びやすい理由:「背中」という言葉が視覚的にわかりやすいため、正常な位置関係を誤解しやすい。混同注意:胎児の背中が母体のどこを向いているかという空間認識が混同されやすい。
- 2. 正常な分娩機転では、胎児の頭部(児頭)は屈曲し、小泉門を先進部として娩出されます。前頭部が先進するのは、頭位でも異常な分娩機転の一部(前額位など)です。正しくは:胎児の頭部は屈曲し、後頭部(小泉門)が先進する。選びやすい理由:「前頭部」という言葉が頭の最も高い部分を想起させ、先進しやすい部位と誤解されやすい。混同注意:胎児の頭位と先進部の関係が混同されやすい。正常な屈曲と伸展の機序を理解していないと誤解する可能性がある。
- 3. 正解。正常な分娩機転では、胎児の頭部は回旋し、最終的に後頭部が母体の恥骨側を向き、顔面が母体の仙骨(背中)側を向く状態で娩出されます。これは分娩第三段階の外旋後の最終的な状態を指します。正しくは:この記述は正しいです。選びやすい理由:胎児が母体のどの方向を向いて生まれてくるのかというイメージがつきにくく、不安になるかもしれない。混同注意:内回旋や外回旋のプロセスが複雑で、最終的な児頭の向きを正確に把握するのが難しい。
- 4. 胎児の肩は、内回旋により骨盤出口部の前後径に一致する向きで娩出されます。骨盤の横径に一致する向きで娩出されるのは、骨盤入口部を通過する際の一時的な状態です。娩出時は最大径である肩甲横径を骨盤出口の最大径である前後径に合わせるように回旋します。正しくは:胎児の肩は、骨盤出口部の前後径に一致する方向で娩出される。選びやすい理由:骨盤には横径が広い部分もあるため、どの段階の、どの径に合わせるのかが混同されやすい。混同注意:児頭の回旋と肩甲部の回旋が区別されにくく、それぞれのタイミングと向きが曖昧になりがち。
国試ポイント
本問題は、正常な胎児の分娩機転における児頭および胎児全体の回旋のプロセスと、それぞれの段階での胎児の向きを正確に理解しているかを問うています。特に、嵌入、下降、屈曲、内回旋、伸展、外回旋、娩出といった一連の機転を正確に把握することが重要です。
混同注意
児頭の回旋(内回旋・外回旋)と体幹(肩)の回旋が混同されやすい点。また、それぞれの最大径が骨盤のどの径に一致するのかの理解が曖昧になりやすい。
次に同じ論点が出たら
個々の分娩機転の段階だけでなく、それぞれの段階で児頭や体幹が骨盤のどの部位に、どのような向きで適合しているかを理解しているか。特に、児頭の回旋は多方向的であるため、具体的なイメージを持って学習できているかが問われる。
関連知識
分娩の7つの機転(嵌入、下降、屈曲、内回旋、伸展、外回旋、娩出)それぞれの過程と、児頭の先進部、回旋の方向、娩出時の胎児の向き。異常分娩(後方後頭位、顔面位など)の場合の分娩機転との比較。