公的年金制度について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
日本の公的年金制度は、主に被保険者からの保険料と国庫負担によって支えられています。そのうち、保険料が主要な財源の一つであり、制度を維持するための最も基本的な資金源となっています。特に厚生年金保険においては、労使折半で保険料が徴収され、その大部分が年金給付に充てられています。国民年金においても同様に保険料が重要な財源です。
選択肢ごとの解説
- 1. 学生納付特例制度では、申請により保険料の納付が猶予されるのであり、免除されるわけではありません。猶予された保険料は10年以内であれば追納が可能です。正しくは:学生は申請により納付が猶予される。選びやすい理由:「免除」と「猶予」の言葉のニュアンスの違いを見落とすと、正しいように見えてしまう。混同注意:「免除」は支払義務がなくなること、「猶予」は支払時期が延期されること。
- 2. 生活保護法では、生活保護費は「補足性の原則」に基づき、他の法律で支給される給付(年金等)を優先して活用した上で、なお不足する場合に支給されます。そのため、年金支給が停止されることはありません。受給額が生活保護費から差し引かれます。正しくは:生活保護を受けると年金は収入認定される。選びやすい理由:生活保護と年金受給の両立が難しいというイメージから、停止されると誤解しやすい。混同注意:年金と生活保護は、支給停止ではなく収入認定の関係にある。
- 3. 正解。日本の公的年金制度(国民年金・厚生年金)の主な財源は、被保険者から徴収される保険料と、国庫負担(税金)です。その中でも保険料が大きな割合を占めます。選びやすい理由:国庫負担もあるため、保険料が唯一の財源ではないという点に固執すると、主要財源であることを否定してしまう可能性がある。混同注意:公的年金の財源は保険料と国庫負担の両方であるが、保険料が主要な部分を占める。
- 4. 国民年金は、日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入を義務付けられている強制加入制度です。正しくは:20歳以上60歳未満の日本居住者は強制加入である。選びやすい理由:個人年金や確定拠出年金など、任意加入の私的年金制度と混同する可能性がある。混同注意:公的年金は強制加入、私的年金は任意加入。
- 5. 日本の公的年金制度は、賦課方式(現在の世代が納めた保険料で、現在の年金受給世代を支える方式)を基本としており、一部に積立金も活用されていますが、全体としては積立方式ではありません。正しくは:賦課方式である。選びやすい理由:「年金積立金」という言葉があるため、積立方式と誤解しやすいが、これはあくまで将来の給付に備えた準備金であり、制度全体が積立方式であるわけではない。混同注意:賦課方式は現役世代が受給世代を支える方式、積立方式は自己の保険料を積み立てて将来受け取る方式。
国試ポイント
公的年金制度の基本的な仕組み(強制加入、財源、給付、方式など)に関する理解が問われる問題です。特に、強制加入の原則、賦課方式の基本、主要な財源構成(保険料と国庫負担)、生活保護との関係、学生納付特例制度の正確な内容について、正確な知識が必要です。
混同注意
年金制度には公的年金と私的年金があり、それぞれ加入方式や財源、運用方法が異なります。また、年金の財源は保険料だけでなく国庫負担も含まれるため、「主要財源」という言葉の解釈がポイントとなります。学生納付特例の「免除」と「猶予」の違いも混同しやすい点です。
次に同じ論点が出たら
「公的年金制度における国庫負担の割合について説明してください。」
関連知識
日本の公的年金制度は国民年金と厚生年金の2階建て構造であること、年金給付の種類(老齢年金、障害年金、遺族年金)とその受給要件、年金財政の現状と将来推計、マクロ経済スライドについてなど、多岐にわたる知識が関連します。