平成29年(2017年)の患者調査において医療機関を受診している総患者数が最も多いのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
2017年の患者調査では、高血圧性疾患が約1,000万人の総患者数で最も多く、次に糖尿病が約329万人、脳血管疾患が約112万人、喘息が約100万人と続きます。これらのデータは、高血圧性疾患が日本の医療現場で最も多くの患者を抱える疾患であることを明確に示しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 2017年の患者調査において、喘息の総患者数は高血圧性疾患に比べてかなり少ないです。正しくは:喘息の総患者数は約100万人であり、高血圧性疾患の約1,000万人と比較すると10分の1程度です。選びやすい理由:喘息は慢性的な呼吸器疾患であり、小児から高齢者まで幅広い年齢層に見られるため、患者数が多いと誤解しやすいかもしれません。特に季節性の悪化や重症化による入院も多いため、印象として患者数が多く感じられることがあります。混同注意:他の一般的な慢性疾患(例:糖尿病や高血圧)との患者数の相対的な位置づけや、医療機関への受診頻度と総患者数を混同しやすいです。
- 2. 2017年の患者調査において、糖尿病の総患者数は高血圧性疾患に比べて少ないです。正しくは:糖尿病の総患者数は約329万人であり、高血圧性疾患の約1,000万人と比較すると約3分の1程度です。選びやすい理由:糖尿病も日本において非常に患者数の多い生活習慣病の一つであり、合併症も多岐にわたるため、総患者数が最大であると誤って選びやすいです。混同注意:高血圧と並ぶ代表的な生活習慣病であるため、患者数を混同しやすいですが、患者数では高血圧性疾患が上回ります。また、予備群を含めるとさらに数が増えるため、その数字と混同することもあります。
- 3. 2017年の患者調査において、脳血管疾患の総患者数は高血圧性疾患に比べて少ないです。正しくは:脳血管疾患の総患者数は約112万人であり、高血圧性疾患の約1,000万人と比較すると約10分の1程度です。選びやすい理由:脳血管疾患は重篤な病気であり、後遺症により長期的な入院やリハビリテーションが必要となることが多いため、一人あたりの医療資源の消費量が大きく、患者数も多いという印象を持たれがちです。混同注意:糖尿病や高血圧の重要な合併症であり、高齢化とともに増加傾向にあるため、その影響度の大きさから総患者数も多いと誤認しやすいです。
- 4. 正解。厚生労働省が発表した2017年の患者調査によると、高血圧性疾患の総患者数は約1,000万人と推定され、日本で最も多くの人が医療機関を受診している疾患です。これは他の選択肢の疾患と比較して顕著に多い数値です。
国試ポイント
患者調査における主要疾患の総患者数に関する統計的な知識、特に生活習慣病の患者規模感を正確に把握しているかを問う問題です。国の健康統計データや疫学に関する理解は、看護師にとって重要な基盤知識となります。
混同注意
糖尿病、高血圧、脂質異常症といった代表的な生活習慣病の患者数を混同しやすい傾向があります。また、総患者数(有病者数)と、年間の新規患者数(罹患率)や死亡率とを混同する可能性もあります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題される場合、最新の患者調査データ(厚生労働省が発表する直近の統計)や、主要な疾病の有病率・罹患率・死亡率の経年変化、および地域別の偏りなどに注目する必要があります。また、高齢化社会における疾病構造の変化、特に生活習慣病とフレイル・サルコペニアなど高齢期特有の健康問題との関連性も考慮に入れる必要があります。
関連知識
日本の三大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)の罹患率や死亡率に関する統計データ、健康寿命と平均寿命の差、要介護認定の原因疾患などの関連統計。特定健診・特定保健指導の対象となる疾患とその基準。