Sjögren〈シェーグレン〉症候群でリンパ球が浸潤して障害が起こるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番
解説
シェーグレン症候群は、外分泌腺にリンパ球が浸潤し、慢性的な炎症と腺機能の低下を引き起こす自己免疫疾患です。特に、涙腺と唾液腺が主要な標的となり、それぞれドライアイとドライマウスの症状が現れます。
選択肢ごとの解説
- 1. シェーグレン症候群は自己免疫疾患であり、リンパ球の浸潤が特徴ですが、主に外分泌腺を標的とします。胸腺はリンパ球の成熟に関わる器官ですが、シェーグレン症候群の直接的な主要病変部位ではありません。正しくは:シェーグレン症候群の主要な病変部位ではありません。選びやすい理由:リンパ球に関連する器官であるため、誤って選択しがちです。混同注意:リンパ球の成熟部位とリンパ球浸潤による病変部位が混同されることがあります。
- 2. 正解。シェーグレン症候群は、リンパ球が涙腺に浸潤することで、涙液分泌が低下し、ドライアイ(乾燥性角結膜炎)を引き起こす主要な病態の一つです。
- 3. シェーグレン症候群では、自己免疫性甲状腺疾患(橋本病など)を合併することがありますが、甲状腺自体がシェーグレン症候群の直接的な主要なリンパ球浸潤による障害部位として挙げられることは稀です。合併症としての位置づけです。正しくは:シェーグレン症候群の直接的な主要病変部位ではありません。選びやすい理由:他の自己免疫疾患との合併が多いことから、病変部位であると誤解されることがあります。混同注意:合併症の部位とシェーグレン症候群の中核的な病変部位が混同されやすいです。
- 4. 正解。シェーグレン症候群は、リンパ球が唾液腺に浸潤することで、唾液分泌が低下し、ドライマウス(口腔乾燥症)を引き起こす、この疾患の最も特徴的な病態の一つです。
- 5. 副甲状腺はカルシウム代謝に関わる内分泌腺ですが、シェーグレン症候群においてリンパ球浸潤による主要な障害部位となることはありません。正しくは:シェーグレン症候群の主要な病変部位ではありません。選びやすい理由:他の腺組織と誤って選択される可能性があります。混同注意:類似の内分泌腺の名称と混同されることがあります。
国試ポイント
シェーグレン症候群の主な標的臓器(外分泌腺)とその症状を正確に理解しているかが問われています。リンパ球浸潤による組織障害の部位を特定することが重要です。
混同注意
他の自己免疫疾患との合併症の部位(例:甲状腺)と、シェーグレン症候群自体の主要な病変部位を混同しないように注意が必要です。また、リンパ球に関連する臓器(例:胸腺)と、リンパ球浸潤が病態の主体となる臓器を区別することも重要です。
次に同じ論点が出たら
この問題は、シェーグレン症候群の基本的な病態生理学と臨床症状に関する知識を評価しています。次に、具体的な症状とそれに対応する看護介入について問われる可能性があります。
関連知識
シェーグレン症候群では、涙腺や唾液腺以外にも、膵臓、腎臓、消化管、皮膚、肺、神経など、全身の様々な臓器に病変が生じることがあります(腺外症状)。診断には、抗SS-A抗体や抗SS-B抗体などの自己抗体検査、シラー試験、ガムテスト、唾液腺シンチグラフィー、生検などが用いられます。治療は対症療法が主体で、人工涙液や人工唾液、ムコスタ、セビメリンなどが使用されます。