認知症が疑われる人や認知症の人およびその家族を訪問し、複数の専門職でアセスメントや自立生活の支援を行うのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
認知症初期集中支援チームは、認知症の本人とその家族に対し、専門職がチームを組んで自宅を訪問し、アセスメントから生活支援まで、おおむね6か月間集中的に支援を行うことで、早期診断・早期対応を促し、地域の医療・介護・生活支援サービスへのつなぎを行います。これは、認知症施策推進大綱(新オレンジプラン)で提唱された重要な取り組みです。
選択肢ごとの解説
- 1. 成年後見人は、認知症などで判断能力が不十分な人の財産管理や契約などの法律行為を代行し、その権利を保護する制度であり、訪問して多職種でアセスメントや生活支援を行うチームではありません。正しくは:財産管理や法律行為を代行し、本人の権利を保護する役割です。選びやすい理由:認知症の方の支援に関わるため、関連性が高く見えますが、その役割は法律行為の代行に特化しています。混同注意:認知症ケアパス、地域包括支援センターなど、他の認知症支援制度や機関の役割と混同しやすいです。
- 2. 介護認定審査会は、市町村の設置する機関で、要介護認定の申請に基づいて、介護の必要性や程度を審査・判定する役割を担います。個別に家庭を訪問して多職種による生活支援を行うことはありません。正しくは:要介護認定の審査・判定を行う機関です。選びやすい理由:介護保険サービスを利用するための重要なプロセスに関わるため、認知症の支援と関連性が深く思えますが、直接的な訪問支援は行いません。混同注意:要介護認定の調査を行う認定調査員や、居宅介護支援事業所のケアマネジャーの役割と混同しやすいです。
- 3. 認知症対応型通所介護(デイサービス)は、認知症の方が日中に施設に通い、入浴や食事、レクリエーションなどのサービスを受けるものです。訪問してアセスメントや自立支援を行うチームとは異なります。正しくは:施設に通所して日常生活上の世話や機能訓練を受けるサービスです。選びやすい理由:「認知症対応型」とあるため、認知症の専門的な支援であると思われがちですが、これは「通所」型のサービスです。混同注意:訪問介護、訪問看護などの訪問サービスや、認知症カフェなど地域の集いの場と混同しやすいです。
- 4. 正解。認知症初期集中支援チームは、認知症の専門医や保健師、社会福祉士などの専門職がチームを組み、認知症が疑われる人や認知症の人、その家族の自宅を訪問し、約半年間の集中的な支援を通じて、早期診断や医療・介護サービスの導入、家族支援などを行うことで、自立生活の継続をサポートします。設問の記述に完全に合致します。選びやすい理由:名称から直接的に役割が連想しやすいため、選びやすい選択肢です。混同注意:地域包括支援センターの機能の一部と混同されやすいですが、初期集中支援チームは地域包括支援センターと連携しつつ、より専門的・集中的な介入を行います。
国試ポイント
認知症に関する国の施策や、地域で認知症の人を支えるための具体的なサービス・制度について、その目的、提供主体、具体的な内容を正確に理解しているかが問われています。特に、名称と実際のサービス内容を紐付けて覚えることが重要です。
混同注意
地域包括支援センターの包括的な相談支援や、ケアマネジャーによるケアプラン作成、訪問看護・訪問介護などの個別の訪問サービスなど、認知症に関連する様々な支援サービスと混同されやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出た場合、各サービスの具体的な内容や対象者、提供方法(訪問型、通所型など)、多職種連携の有無に着目して判断すると良いでしょう。特に「多職種」「訪問」「アセスメント」「自立支援」というキーワードがセットになっているかを意識します。
関連知識
認知症施策推進大綱(新オレンジプラン)の7つの柱、地域包括ケアシステムにおける認知症支援の位置づけ、認知症カフェ、認知症疾患医療センターの役割なども合わせて学習すると良いでしょう。また、成年後見制度や介護保険制度の基本も重要です。