Aさん(24歳、初産婦、会社員)は、現在、両親と妹の4人で暮らしている。パートナー(24歳、会社員)と結婚する予定である。Aさんは、妊娠8週の妊婦健康診査で「朝起きると気持ちが悪くあまり食べられません。台所から食べ物の匂いがするだけで吐き気がします」と話している。 このときの妊婦健康診査で「妊娠することは考えていなかったので、これから自分の体にどういうことが起こるのか分かりません」とAさんから相談があった。看護師は、次の妊婦健康診査までに生じやすい変化について説明することにした。Aさんに生じやすいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
妊娠初期は、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増加し、消化管の運動が抑制されるため、便秘が生じやすくなります。また、つわりによる食生活の変化や水分摂取量の減少も便秘を助長する要因となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 痔は妊娠中期から後期にかけて、子宮の増大による直腸への圧迫や骨盤内血流のうっ滞が原因で生じやすくなりますが、妊娠初期に顕著に生じる可能性は比較的低いと考えられます。正しくは:痔は主に妊娠中期以降の症状であるため、この時期のAさんに生じやすい変化としては適切ではありません。選びやすい理由:便秘と関連して生じることもあるため、混同しやすいかもしれませんが、主な発症時期が異なります。混同注意:妊娠初期の症状ではなく、妊娠中期から後期に発症しやすい症状です。
- 2. 正解。妊娠初期にはプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が増加し、消化管の動きを抑制するため、便秘が生じやすくなります。選びやすい理由:妊娠中のよくある症状なので、直感的に選びやすいですが、メカニズムを理解することが重要です。混同注意:他の選択肢と異なり、妊娠初期からプロゲステロンの影響で生じやすい症状です。
- 3. 腰痛は、子宮の増大による姿勢の変化や重心の移動、リラキシンの分泌による骨盤関節の弛緩などが主な原因であり、主に妊娠中期から後期にかけて生じやすい症状です。正しくは:腰痛は主に妊娠中期以降の症状であるため、この時期のAさんに生じやすい変化としては適切ではありません。選びやすい理由:妊婦によく見られる症状ですが、妊娠初期に顕著になることは稀です。混同注意:妊娠初期の症状ではなく、妊娠中期から後期に発症しやすい症状です。
- 4. 静脈瘤は、子宮の増大による下肢からの静脈還流障害や、プロゲステロンによる血管壁の弛緩が原因で生じやすく、主に妊娠中期から後期にかけて顕在化することが多いです。正しくは:静脈瘤は主に妊娠中期以降の症状であるため、この時期のAさんに生じやすい変化としては適切ではありません。選びやすい理由:血流の変化に関連するため、早めに生じると誤解しやすいかもしれません。混同注意:妊娠初期の症状ではなく、妊娠中期から後期に発症しやすい症状です。
国試ポイント
妊娠各期の身体的変化とその原因を理解しているか。特に妊娠初期に特有の症状と、その生理学的基盤を把握しているかが問われる。
混同注意
妊娠中の症状として一般的なものが並べられているため、各症状の発症時期とその主な原因を正確に理解していないと選択を誤りやすい。
次に同じ論点が出たら
Aさんが便秘を訴えた場合、具体的な食事内容や水分摂取量、排便習慣について聞き取り、適切な生活指導や食事指導を行う必要がある。
関連知識
妊娠初期の症状としては、つわり、頻尿、乳房の張り、倦怠感なども挙げられる。プロゲステロンの作用による変化は多岐にわたる。