内臓脂肪の蓄積を推定するために用いるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
内臓脂肪の蓄積を正確に評価するには、画像診断である腹部CTが最も信頼性の高い方法です。また、簡便なスクリーニング方法としては、腹囲(ウエスト周囲長)が広く用いられ、内臓脂肪型肥満の診断基準にも採用されています。他の選択肢は、内臓脂肪の蓄積を直接的かつ定量的に推定する指標としては適切ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 身長は内臓脂肪の蓄積を直接推定する指標ではありません。BMIなどの算出には必要ですが、単独で内臓脂肪量を評価するものではありません。正しくは:身長は内臓脂肪の蓄積を直接推定する指標ではない。選びやすい理由:BMIの計算に必要であるため、関連があると感じるかもしれない。混同注意:身長は体格を評価する要素の一つだが、内臓脂肪の量を直接反映するものではない。
- 2. 体重は体全体の重さを示すものであり、内臓脂肪の蓄積を直接推定する指標としては不十分です。皮下脂肪と内臓脂肪の区別がつきません。正しくは:体重は内臓脂肪の蓄積を直接推定する指標ではない。選びやすい理由:肥満の指標の一つであるため、関連があると感じるかもしれない。混同注意:体重は肥満度を測る要素だが、内臓脂肪に特化した指標ではない。
- 3. 正解。腹部CTスキャンは、腹腔内の脂肪組織を画像として直接確認できるため、内臓脂肪の量を最も正確に評価できる方法の一つです。その面積を測定することで、内臓脂肪の蓄積量を定量的に評価できます。正しくは:腹部CTは内臓脂肪を直接画像化し、定量的に評価できる。選びやすい理由:放射線被曝を伴うため、日常的なスクリーニングには向かないと考えるかもしれないが、正確な評価手段である。混同注意:他の簡便な指標と混同し、正確性が高いCTの役割を見過ごす可能性がある。
- 4. 正解。腹囲は内臓脂肪蓄積のリスクを簡便に評価するための重要な指標です。内臓脂肪型肥満の診断基準にも用いられています。正しくは:腹囲は内臓脂肪蓄積のリスクを簡便に評価できる。選びやすい理由:測定方法によっては誤差が生じる可能性があると考えるかもしれないが、スクリーニングとして非常に有用である。混同注意:BMIと混同し、腹囲の重要性を過小評価する可能性がある。
- 5. 血中トリグリセライド値は、高脂血症やメタボリックシンドロームの診断指標の一つですが、内臓脂肪の蓄積を直接推定するものではありません。脂肪肝などで高値を示すことがありますが、体内の内臓脂肪量を直接表すわけではありません。正しくは:血中トリグリセライド値は内臓脂肪の蓄積を直接推定するものではない。選びやすい理由:メタボリックシンドロームの診断基準に含まれるため、内臓脂肪と関連が深いと考えるかもしれない。混同注意:脂質異常症の指標と内臓脂肪の直接的測定指標を混同する。
国試ポイント
内臓脂肪型肥満の診断基準と評価方法について理解しているかが問われています。特に、客観的で正確な評価方法(CT)と、簡便なスクリーニング方法(腹囲)の両方を知っていることが重要です。
混同注意
BMIや体重などの全身の肥満度を示す指標と、内臓脂肪に特化した指標を混同しやすい。また、メタボリックシンドロームの診断項目である血中脂質値と内臓脂肪の直接的評価を混同する可能性がある。
次に同じ論点が出たら
内臓脂肪の蓄積が確認された場合の生活習慣改善指導の内容や、関連する疾患リスクについて問われる可能性がある。
関連知識
メタボリックシンドロームの診断基準(腹囲、血圧、血糖、脂質)、BMIの算出と分類、皮下脂肪と内臓脂肪の違い、各指標の測定意義。