判断能力のある成人患者へのインフォームド・コンセントにおける看護師の対応で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
インフォームド・コンセントにおいて最も重要なのは、患者が治療内容について十分に理解し、納得した上で自身の意思を決定できることです。そのため、疑問が解消され、理解が深まるまで医師からの説明を受けられるという権利を伝えることは、患者の自己決定権を尊重する上で適切な看護師の対応と言えます。
選択肢ごとの解説
- 1. 患者の理解を深めるためには、専門用語の使用は避けるか、分かりやすい言葉で丁寧に説明し直す必要があります。専門用語をそのまま用いると、患者の理解を妨げ、適切な情報共有ができません。正しくは:患者さんの疑問点には、専門用語を避け、平易な言葉で分かりやすく答える。選びやすい理由:医療従事者としての正確性を重視すると専門用語を使いたくなるが、患者理解が最優先である。混同注意:専門用語が正確な情報伝達につながると誤解する可能性がある。
- 2. インフォームド・コンセントは、患者が自らの意思で治療を選択するプロセスであり、医療者にすべてを任せるよう促すことは、患者の自己決定権を侵害します。患者は主体的に治療に関与する権利があります。正しくは:患者さんが主体的に今後の治療に関して決定できるよう支援する。選びやすい理由:患者の負担を減らすために医療者に任せた方が良いと考える場合がある。混同注意:患者の負担軽減と自己決定権の尊重を混同する可能性がある。
- 3. 患者は一度同意した後でも、いつでもその同意を撤回する権利を有します。治療方針の変更や再考を求めることは可能です。これは患者の自己決定権の重要な側面です。正しくは:患者さんが一度治療方針に同意した後も、いつでもその決定を撤回できることを説明する。選びやすい理由:治療の継続性を確保するために、同意の重要性を強調しすぎると誤解を生む可能性がある。混同注意:同意の有効性と撤回可能性を混同する可能性がある。
- 4. 正解。インフォームド・コンセントの目的は、患者が治療内容を十分に理解し、納得した上で自己決定することです。そのため、理解度に応じて医師からの説明を複数回受ける権利があることを伝えるのは、患者の自己決定を尊重する上で極めて重要かつ適切な対応です。正しくは:正答のため修正不要。選びやすい理由:特になし。患者の権利を尊重する上で明確に正しい選択肢。混同注意:他の選択肢が明確に誤りであるため、この選択肢が正しいと判断しやすい。
国試ポイント
インフォームド・コンセントにおける患者の自己決定権の尊重と、看護師が果たすべき役割について問われています。特に、患者が情報を十分に理解し、納得できるまで支援する姿勢が重要です。
混同注意
インフォームド・コンセントは、単なる情報提供ではなく、患者が主体的に医療に参加し、決定するプロセスであることを理解しているかが問われます。
次に同じ論点が出たら
この問題から、インフォームド・コンセントの原則と看護師の役割を理解し、実際に患者への説明や支援を行う際の具体的な対応を考察する。
関連知識
患者の権利章典、倫理原則(自己決定権、無危害原則、善行原則、正義原則)、コミュニケーション技術、わかりやすい説明の仕方。