感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉において、診断した際に全数を届け出る疾患はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
梅毒は感染症法において五類感染症に分類され、診断した医師はすべての患者を直ちに最寄りの保健所に届け出る必要があります。これは、疾患の流行状況を正確に把握し、感染拡大防止策を講じるために非常に重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. インフルエンザは、感染症法上の五類感染症であり、週単位で定点把握対象疾患として報告されます。全数把握の対象ではありません。正しくは:インフルエンザは定点把握疾患である。選びやすい理由:一般的な感染症であり、身近なため全数把握対象と考えやすい。また、新型インフルエンザは一類または二類感染症に分類され、全数把握対象となるため混同しやすい。混同注意:新型インフルエンザ等感染症(一類または二類)と通常の季節性インフルエンザ(五類感染症、定点把握)
- 2. 細菌性髄膜炎は感染症法上の五類感染症ですが、定点把握対象疾患であり、全数報告の対象ではありません。ただし、侵襲性髄膜炎菌感染症は五類感染症ですが全数把握の対象です。正しくは:細菌性髄膜炎は定点把握疾患である(ただし、侵襲性髄膜炎菌感染症は全数把握)。選びやすい理由:重篤な疾患であるため、全数把握の対象だと誤解しやすい。混同注意:侵襲性髄膜炎菌感染症(全数把握)と一般的な細菌性髄膜炎(定点把握)
- 3. 水痘は感染症法上の五類感染症であり、定点把握対象疾患です。全数報告の対象ではありません。正しくは:水痘は定点把握疾患である。選びやすい理由:小児に多い一般的な感染症であり、集団発生も起こるため、全数把握対象と勘違いしやすい。混同注意:はしか(麻疹)や風しん(風疹)といった全数把握の対象となる小児期感染症
- 4. 正解。梅毒は感染症法上の五類感染症であり、診断されたすべての症例を直ちに保健所へ届け出ることが義務付けられている全数把握対象疾患です。特に近年増加傾向にあり、公衆衛生上重要な疾患とされています。
国試ポイント
感染症法における感染症の分類(一類~五類、指定感染症、新感染症など)と、それぞれの報告義務(全数把握、定点把握、直ちに、7日以内など)を正確に理解しているかを問う問題です。特に五類感染症の中での全数把握と定点把握の違いが重要視されます。
混同注意
五類感染症の中には、定点把握対象疾患と全数把握対象疾患が混在しており、この区別が受験生にとって混乱しやすいポイントです。例えば、インフルエンザ、水痘、細菌性髄膜炎は定点把握ですが、梅毒は全数把握です。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、各類感染症の代表的な疾患名と報告方法(全数/定点、期限)を正確に区別できるか、特に五類感染症内の全数把握と定点把握の区別に注意して学習しているかを確認する。
関連知識
感染症法における各類感染症の定義、届け出義務の範囲と期限、感染症発生動向調査の目的、医療従事者の報告義務、新型インフルエンザ等感染症の特性、人獣共通感染症など。