薬剤の形状として貼付剤があるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
フェンタニル貼付剤は慢性疼痛管理に、ニトログリセリン貼付剤は狭心症発作の予防に用いられます。これらは皮膚から有効成分を持続的に吸収させることで、全身作用を発揮する薬剤です。インスリンは消化管で分解されるため注射が基本であり、アドレナリンは緊急時の即効性が求められるため注射が主です。アセトアミノフェンは主に内服や坐剤で使われます。
選択肢ごとの解説
- 1. インスリンは一般的に注射剤(皮下注射)として使用されます。消化酵素によって分解されやすいため、経口剤や皮膚からの吸収を目的とした貼付剤には適していません。正しくは:インスリンは皮下注射で投与されます。選びやすい理由:糖尿病治療薬として広く知られているため、一般的な薬剤形状と混同しやすいかもしれません。混同注意:血糖降下薬全般の剤形と混同する可能性があります。
- 2. アドレナリンは主に注射剤(静脈内、筋肉内、皮下注射)として用いられ、緊急時に即効性が求められます。貼付剤としては通常使用されません。正しくは:アドレナリンは注射剤として投与されます。選びやすい理由:救急時の重要薬剤であるため、様々な剤形があると思われがちです。混同注意:他の心血管系作用薬の剤形と混同する可能性があります。
- 3. 正解。フェンタニルは強力な鎮痛作用を持つオピオイドで、慢性疼痛管理のために持続的な薬物放出を目的とした貼付剤が広く利用されています。
- 4. 正解。ニトログリセリンは狭心症の発作予防や治療に用いられる血管拡張薬で、持続的な作用を目的とした貼付剤や、即効性を求める舌下錠などがあります。
- 5. アセトアミノフェンは解熱鎮痛剤として広く用いられていますが、主に経口剤や坐剤、点滴静注剤が一般的で、貼付剤としては通常利用されません。正しくは:アセトアミノフェンは経口剤、坐剤、点滴静注剤として投与されます。選びやすい理由:一般的な市販薬であり、湿布薬などと混同して貼付剤もあると思われやすいです。混同注意:他の解熱鎮痛剤や湿布薬の有効成分と混同する可能性があります。
国試ポイント
薬剤の基本的な剤形と、その薬剤が持つ特性(吸収経路、作用発現時間、代謝など)との関連性を問う問題です。特に、経皮吸収型製剤(貼付剤)としてよく用いられる代表的な薬剤を知っているかがポイントになります。
混同注意
一般的な内服薬や注射薬、あるいは外用薬(湿布など)と、全身作用を目的とした貼付剤(TTS: Transdermal Therapeutic System)の違い。特定の薬剤がなぜその剤形に適しているのかという理由。
次に同じ論点が出たら
今後も薬剤の剤形に関する問題は出題される可能性が高い。特に、特殊な剤形(貼付剤、吸入剤、持続放出製剤など)がなぜその薬剤に用いられるのか、その利点と欠点を理解しているかを確認する。また、特定の疾患(例:心疾患、慢性疼痛、パーキンソン病など)でよく用いられる貼付剤の種類と適応についても学習しておく。
関連知識
薬剤の剤形の種類とそれぞれの特徴(経口剤、注射剤、貼付剤、吸入剤、坐剤など)。薬剤の吸収経路(経口、静脈内、皮下、筋肉内、経皮など)。初回通過効果の概念。薬物動態学の基礎。