発症にダニが関与するのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・4番
解説
疥癬はヒゼンダニの寄生による皮膚疾患であり、ツツガムシ病はツツガムシ(ダニの一種)がリケッチアを媒介して人に感染させる疾患です。したがって、発症にダニが関与するのは1の疥癬と4のツツガムシ病です。オウム病は細菌(クラミジア)感染、腸チフスは細菌(サルモネラ菌)感染、肺アスペルギルス症は真菌(アスペルギルス)感染であり、いずれもダニは関与しません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。疥癬は、ヒゼンダニ(疥癬虫)というダニの一種が皮膚に寄生することで発症する皮膚疾患です。激しいかゆみや丘疹、結節などが特徴です。
- 2. オウム病は、クラミジア・シッタシ(Chlamydophila psittaci)という細菌によって引き起こされる感染症です。主に鳥類から人に感染し、ダニは関与しません。正しくは:オウム病は、細菌(クラミジア・シッタシ)によって引き起こされ、鳥類から人に感染する疾患である。選びやすい理由:感染症であるため、媒介生物の可能性を漠然と考えるかもしれない。混同注意:他の節足動物媒介感染症やウイルス性疾患と混同する可能性がある。
- 3. 腸チフスは、サルモネラ・エンテリカ血清型Typhiという細菌によって引き起こされる消化器系の感染症です。汚染された飲食物を介して感染し、ダニは関与しません。正しくは:腸チフスは、細菌(サルモネラ・エンテリカ血清型Typhi)によって引き起こされ、汚染された飲食物を介して感染する疾患である。選びやすい理由:細菌性感染症であり、伝播経路が多岐にわたるため、媒介生物もいると勘違いする可能性がある。混同注意:他の感染症、特に媒介動物が関与する疾患と混同する可能性がある。
- 4. 正解。ツツガムシ病は、ツツガムシというダニの幼虫がリケッチア(Orientia tsutsugamushi)を媒介して人に感染させることで発症する急性熱性疾患です。刺咬部位に特徴的な痂皮がみられます。
- 5. 肺アスペルギルス症は、アスペルギルス属の真菌(カビ)の胞子を吸入することで発症する呼吸器疾患です。ダニは関与せず、主に空気中の真菌が原因となります。正しくは:肺アスペルギルス症は、真菌(アスペルギルス属のカビ)の吸入によって引き起こされる疾患である。選びやすい理由:カビが原因であるため、他のアレルギーや感染症と関連付けやすいが、ダニ媒介ではない。混同注意:アレルギー性疾患や他の呼吸器疾患、あるいはダニによるアレルギー(例:ダニアレルギー喘息)と混同する可能性がある。
国試ポイント
ダニが媒介する感染症や寄生虫疾患についての知識が問われています。代表的なダニ媒介疾患とその病原体、感染経路を正確に理解しているかを評価する問題です。特に、ダニの種類(寄生性ダニ、媒介性ダニ)とその疾患を区別できるかが重要です。
混同注意
ダニが媒介する感染症と、蚊やハエなどの他の節足動物が媒介する感染症、あるいは経口感染や空気感染する感染症を混同しやすい。また、ダニによるアレルギー反応(例:喘息、アトピー性皮膚炎)と、ダニが直接原因となる寄生虫疾患や感染症の区別も重要。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、マダニが媒介する疾患や、ツツガムシ以外のダニが関与する疾患(例えば、チリダニによるアレルギー性疾患など)が選択肢に含まれる可能性を考慮し、ダニ媒介疾患全般の知識を問われると予想される。
関連知識
重症熱性血小板減少症候群(SFTS、マダニ媒介)、ライム病(マダニ媒介)、日本紅斑熱(マダニ媒介)。ダニの種類と生態(吸血性、非吸血性、家ダニ、屋外ダニ)。