リンパの流れで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
リンパ液は心臓のようなポンプ機能を持たず、その流れは主に骨格筋の収縮、呼吸運動、動脈の拍動、リンパ管内の弁の働きによって促進されます。特に筋運動は、リンパ管を圧迫・弛緩させることでリンパ液を中枢方向へ押し上げるポンプ作用をもたらし、結果として流量を増加させます。
選択肢ごとの解説
- 1. 成人の胸管を流れるリンパ液の量は1日あたり約2〜4Lとされています。10Lは過大な量です。正しくは:成人の胸管を通過するリンパ液の量は、1日あたりおよそ2〜4Lである。選びやすい理由:リンパ液の流量に関する数値として提示されているため、正しいかどうか判断に迷う可能性がある。具体的な数値を記憶していないと誤る。混同注意:静脈の血流量など他の体液量と混同する可能性がある。
- 2. 右上半身(右頭頸部、右腕、右胸壁上部)のリンパ液は、胸管ではなく右リンパ本幹(右リンパ管)に流入し、右鎖骨下静脈へ合流します。胸管は左鎖骨下静脈に合流します。正しくは:右上半身のリンパ液は右リンパ本幹(右リンパ管)へと合流する。選びやすい理由:リンパ液の合流経路に関する知識が曖昧だと、左右の区別や特定の部位がどちらに属するかで誤解しやすい。混同注意:胸管が大部分のリンパを集めるという知識から、右上半身も含まれると誤解しやすい。
- 3. リンパ液の流れは、末梢(組織間液)からリンパ管に取り込まれ、リンパ管を通って中枢(静脈系)へと流れる一方通行です。選択肢の記述は流れの方向が逆です。正しくは:リンパ液は末梢側から中枢側へ向かって一方的に流れる。選びやすい理由:一方通行という点は正しいが、方向性が逆転しているため、細かい部分を見落とすと誤る。混同注意:血液の流れ(動脈が中枢から末梢へ、静脈が末梢から中枢へ)と混同したり、リンパ管の構造(弁があること)と関連付けて考える必要がある。
- 4. 正解。リンパ管には心臓のようなポンプ機能がなく、その流れは主に周囲の骨格筋の収縮、呼吸運動、リンパ管自身の平滑筋の収縮、動脈拍動などによって促進されます。筋運動によってリンパ液の押し出しが活発になるため、流量は増加します。選びやすい理由:直接的なポンプがないため、流量が変化するかどうか判断に迷うかもしれない。しかし、リンパ還流のメカニズムを理解していれば正しいと判断できる。混同注意:安静時と活動時のリンパ流量の変化について具体的に考えられない場合、判断が難しい。
国試ポイント
リンパ系の生理学、特にリンパ液の生成、組成、流れる方向、そしてリンパ還流の促進メカニズムに関する理解が問われる。リンパ管の構造(弁の存在)や機能(免疫機能、脂質の吸収)も関連知識として重要。
混同注意
リンパ液の流量に関する数値、各部位のリンパの合流経路、リンパ液の流れの方向性(末梢から中枢)。これらは誤りやすいポイントとして頻出。
次に同じ論点が出たら
リンパ還流を促進するための看護介入(例:弾性ストッキングの着用指導、運動指導)について考察できるか。
関連知識
リンパ管の構造(弁)、胸管と右リンパ本幹の合流部位、リンパ節の機能、リンパ浮腫の病態生理。