思春期にある人が親密な関係を求める対象はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
思春期は、エリクソンの発達段階で「アイデンティティ確立」の時期にあたります。この時期の若者は、家族からの精神的自立を目指し、自己の価値観やアイデンティティを模索します。その過程で、家族以外の他者、特に同世代の友人との関係が非常に重要になります。友人と秘密を共有したり、悩みを打ち明けたりすることで、共感を得て自己理解を深め、親密な関係を築いていきます。
選択肢ごとの解説
- 1. 思春期の若者は教師を指導者として尊敬することはありますが、通常、内面的な感情や秘密を共有するような親密な関係を求める対象とは異なります。正しくは:教師は指導や学習の対象であり、親密な感情的交流の対象ではない。選びやすい理由:相談相手として教師を頼ることはあるため、親密な関係と混同する可能性がある。混同注意:『相談相手』と『親密な関係を求める対象』の区別。
- 2. 祖父母は家族の一員として愛情深い存在ですが、思春期の若者が自身のアイデンティティ形成や恋愛感情、将来の不安などを深く話し合う親密な対象としては限定的です。世代間のギャップが大きいこともあります。正しくは:祖父母は家族だが、思春期の自己探索を共にする対象ではない。選びやすい理由:家族関係が良好な場合、祖父母に心を開くこともあるため。混同注意:『温かい家族関係』と『同世代的な親密な関係』の区別。
- 3. 正解。思春期は自己のアイデンティティを確立する重要な時期であり、この過程で家族から心理的に距離を置き始め、友人との関係を重視します。友人とは共通の興味や価値観を共有し、悩みや秘密を打ち明け、互いに影響を与え合いながら親密な関係を築き、自己を理解し成長していきます。
- 4. 思春期には、親からの精神的な自立を求めるため、一時的に両親との間に心理的な距離が生じることが一般的です。親には反発したり、自分の内面を見せたりすることをためらう傾向があります。親密な関係の対象としては、友人関係の方が優先されることが多いです。正しくは:両親は保護者ではあるが、思春期の若者は精神的な自立のため一時的に距離を取る。選びやすい理由:幼少期には両親が最も親密な対象であったため、その延長で選びやすい。混同注意:『保護者としての役割』と『親密な感情共有の相手』の区別、また発達段階による対象の変化。
国試ポイント
思春期の発達段階における心理的特性と、人間関係の変化に関する理解が問われています。特に、家族からの精神的自立と、友人関係の重要性がキーポイントです。
混同注意
幼少期の親密な関係(両親)と、思春期以降の親密な関係の対象(友人)との違い。また、尊敬や信頼の対象(教師、祖父母)と、深い感情共有を伴う親密な関係の対象との区別。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、各発達段階における主要な心理的課題と、その課題解決のために重要となる人間関係の対象を正確に判断できるかを確認します。特に、青年期における『友人関係の重要性』や『異性との関係』に焦点を当てた問題が出やすい傾向にあります。
関連知識
エリクソンの発達段階理論(特に「アイデンティティ対アイデンティティ拡散」)、ピアジェの認知発達段階、セルフ・アイデンティティの確立、集団帰属欲求、異性への関心。