標的細胞の細胞膜に受容体があるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
甲状腺刺激ホルモン(TSH)は、水溶性のペプチドホルモンであるため、標的細胞(甲状腺濾胞細胞)の細胞膜表面にある受容体に結合して作用します。これにより、細胞内情報伝達系が活性化され、甲状腺ホルモンの合成・分泌が促進されます。他の選択肢のホルモン(男性ホルモン、甲状腺ホルモン、糖質コルチコイド)はすべて脂溶性であり、細胞膜を直接透過して細胞質内または核内の受容体に結合します。
選択肢ごとの解説
- 1. 男性ホルモン(アンドロゲン)は脂溶性ステロイドホルモンであり、細胞膜を通過して細胞質内または核内の受容体に結合します。細胞膜表面には受容体が存在しません。正しくは:男性ホルモンの受容体は細胞内(細胞質または核内)にあります。選びやすい理由:ホルモンの種類が多いため、膜受容体と細胞内受容体の区別があいまいだと迷いやすい。混同注意:ステロイドホルモンの特性を理解していれば、細胞内受容体であることが明確です。
- 2. 甲状腺ホルモン(サイロキシン、トリヨードサイロニン)はアミノ酸誘導体でありながら、脂溶性が高く、細胞膜を通過して細胞核内の受容体に結合します。細胞膜表面には受容体が存在しません。正しくは:甲状腺ホルモンの受容体は主に細胞核内にあります。選びやすい理由:アミノ酸誘導体であるため、膜受容体を想像するかもしれませんが、脂溶性が高い点がポイントです。混同注意:ホルモンの化学構造と作用機序の関連性を理解することが重要です。
- 3. 糖質コルチコイド(例:コルチゾール)は脂溶性ステロイドホルモンであり、細胞膜を通過して細胞質内または核内の受容体に結合します。細胞膜表面には受容体が存在しません。正しくは:糖質コルチコイドの受容体は細胞内(細胞質または核内)にあります。選びやすい理由:これもステロイドホルモンの一種であり、細胞内受容体の典型的な例です。混同注意:ステロイドホルモンの作用機序の基本を覚えていれば選択肢から除外できます。
- 4. 正解。甲状腺刺激ホルモン(TSH)はペプチドホルモンであり、水溶性のため細胞膜を直接通過できません。したがって、標的細胞である甲状腺濾胞細胞の細胞膜表面に存在する特異的な受容体(Gタンパク質共役型受容体)に結合し、細胞内情報伝達系を介して作用を発揮します。正しくは:甲状腺刺激ホルモン(TSH)はペプチドホルモンであり、細胞膜上の受容体に結合します。選びやすい理由:他のホルモンと作用機序を混同しやすい。混同注意:水溶性ホルモンは細胞膜受容体に結合し、脂溶性ホルモンは細胞内受容体に結合するという基本原則を理解していれば正しく選択できます。
国試ポイント
ホルモンが標的細胞に作用する際の受容体の位置に関する知識が問われています。水溶性ホルモンは細胞膜受容体に結合し、脂溶性ホルモンは細胞内受容体に結合するという基本的な原則を理解しているかが重要です。
混同注意
ホルモンの種類とその化学的性質(水溶性か脂溶性か)によって受容体の位置が異なるため、混同しやすいです。特に、甲状腺ホルモンはアミノ酸誘導体でありながら脂溶性である点が注意点です。
次に同じ論点が出たら
ホルモン受容体の位置とホルモンの化学的性質を関連付けて理解しているか。
関連知識
ホルモンの化学的分類(ステロイドホルモン、ペプチドホルモン、アミン類など)、細胞内情報伝達系(Gタンパク質共役型受容体、チロシンキナーゼ型受容体など)、遺伝子発現制御。