神経伝達物質と効果器の組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
アドレナリンは主にα1、α2、β1、β2の各アドレナリン受容体に作用します。血管にはα1受容体が豊富に存在し、アドレナリンが結合することで血管平滑筋が収縮し、血管が収縮します。これにより血圧が上昇するなどの効果をもたらします。また、骨格筋の血管にはβ2受容体が多く、少量のアドレナリンで血管が拡張することもありますが、一般的には血管収縮作用が強調されます。
選択肢ごとの解説
- 1. γ-アミノ酪酸(GABA)は中枢神経系における主要な抑制性神経伝達物質であり、気管の収縮や弛緩には直接関与しません。気管の平滑筋は主にアセチルコリン(収縮)やノルアドレナリン/アドレナリン(弛緩)によって調節されます。正しくは:γ-アミノ酪酸(GABA)»脳選びやすい理由:GABAが神経伝達物質であることは正しいですが、効果器の組み合わせが誤っています。神経伝達物質とその効果器の関連付けが曖昧だと選びやすいでしょう。混同注意:GABAの抑制性作用と、他の神経伝達物質の興奮性作用。
- 2. アセチルコリンは瞳孔括約筋に作用して瞳孔を縮小させます。瞳孔散大筋は交感神経系の刺激によりノルアドレナリンやアドレナリンが作用することで収縮し、瞳孔を散大させます。正しくは:アセチルコリン»瞳孔括約筋選びやすい理由:アセチルコリンが眼に作用することは正しいですが、瞳孔散大筋と括約筋を混同していると選びやすいです。混同注意:瞳孔括約筋(副交感神経支配)と瞳孔散大筋(交感神経支配)の機能。
- 3. 正解。アドレナリンはα受容体(主にα1)を介して血管平滑筋を収縮させ、血管を収縮させる作用があります。これにより血圧が上昇します。選びやすい理由:これは正しい組み合わせであり、迷う要素は少ないはずです。
- 4. セロトニンは中枢神経系で気分、睡眠、食欲などに関与する他、末梢では血管収縮や消化管運動の調節に関わります。心筋には直接的な主要な効果器ではありません。心筋の収縮力は主にアドレナリン(β1受容体)によって増強されます。正しくは:セロトニン»脳(気分、睡眠)または消化管選びやすい理由:セロトニンが多岐にわたる生理作用を持つため、どの臓器が主要な効果器か曖昧だと選びやすいかもしれません。混同注意:心筋に対するアドレナリンの作用。
- 5. ドパミンは中枢神経系で運動調節や報酬系に関与する他、末梢では腎血流増加や血管拡張作用を示します。汗腺は主にアセチルコリン(例外的に交感神経支配でありながら)によって発汗が促進されます。正しくは:ドパミン»脳(運動調節、報酬系)または腎臓選びやすい理由:ドパミンが様々な作用を持つため、汗腺との関連性を誤って認識してしまう可能性があります。混同注意:交感神経による汗腺支配がアセチルコリン作動性であるという例外的な事実。
国試ポイント
主要な神経伝達物質(GABA、アセチルコリン、アドレナリン、セロトニン、ドパミンなど)の作用と主な効果器、および関与する受容体の種類を覚えることが重要です。
混同注意
アドレナリンとノルアドレナリンの作用の違い、およびそれぞれのアドレナリン受容体(αとβ)がどの臓器に分布し、どのような効果をもたらすかを混同しないように区別しましょう。
次に同じ論点が出たら
神経伝達物質と効果器の組み合わせ問題が出題された場合は、まずその伝達物質がどの神経系(交感神経、副交感神経、中枢神経系など)に属するか、そしてその神経系が効果器にどのような影響を与えるかを想起して判断します。
関連知識
副交感神経刺激によるアセチルコリンの作用(M受容体)、交感神経刺激によるノルアドレナリンやアドレナリンの作用(α、β受容体)について、自律神経系の全体像の中で理解を深めると良いでしょう。