日本の医療提供施設について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
日本の人口1000人あたりの病床数はOECD諸国の中でも非常に高く、特に精神病床を含めると顕著です。これは日本の医療提供体制の構造的な特徴の一つであり、長期入院の文化が根強いことなどが背景にあります。他の選択肢は、病院数や介護老人保健施設数の動向、精神科の平均在院日数に関する日本の実態と異なります。病院数は減少傾向、介護老人保健施設数は増加傾向、精神科の平均在院日数は先進国で最も長い水準にあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 日本では、人口減少や医療費抑制策、病床機能の分化などにより、1985年頃をピークに病院数は減少傾向にあります。正しくは:病院の総数は1985年頃から減少傾向です。選びやすい理由:医療需要の増大により施設も増えているという一般的なイメージから誤って選択しやすいです。混同注意:診療所の増加傾向と混同しやすいです。病院と診療所は異なる統計で扱われます。
- 2. 正解。日本の人口1000人あたりの病床数はOECD諸国の中でも突出して多く、特に一般病床と精神病床の合計で他国を大きく上回っています。これは長期入院の文化や医療提供体制の特徴を反映しています。
- 3. 介護老人保健施設(老健)は介護保険制度の開始(2000年)以降、その必要性の高まりから設置数が増加傾向にあります。正しくは:介護老人保健施設の数は2000年以降、増加傾向です。選びやすい理由:特別養護老人ホームなどの他の介護施設との混同や、医療費抑制策のイメージから減少していると誤解しやすいです。混同注意:他の介護保険サービス事業所の数の動向と混同しやすいです。特に、介護療養型医療施設は減少傾向ですが、介護老人保健施設は増加傾向です。
- 4. 日本の精神科病床における平均在院日数は、諸外国と比較して依然として非常に長く、長期入院が特徴とされています。1990年以降も短縮傾向にはありますが、先進国で最短という水準には達していません。正しくは:精神科の平均在院日数は、1990年以降も先進国の中で比較的長いです。選びやすい理由:精神医療改革や地域移行の推進により入院期間が短縮されているという前向きなイメージから、最も短くなっていると誤って判断しやすいです。混同注意:一般病床の平均在院日数の短縮傾向と精神科病床の状況を混同しやすいです。精神科は一般科とは異なる特性があります。
国試ポイント
日本の医療提供施設の数や動向、国際比較における位置づけについて正確な知識が問われています。特に、過去からの推移と現状(増加か減少か、高いか低いか)を把握しているかが重要です。
混同注意
病院と診療所の数の動向、急性期病床と慢性期病床の機能分化、様々な介護保険施設やサービスの数の推移、一般病床と精神科病床の在院日数の違いなどが混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
今後も、医療提供体制や介護保険制度の動向、特に施設数の増減や病床機能の再編、在院日数の国際比較に関する問題が出題される可能性があります。最新の医療統計データ(厚生労働省の医療施設調査、OECD Health Dataなど)を定期的に確認することが重要です。
関連知識
日本の医療費の国際比較、病床機能報告制度、地域医療構想、介護保険制度における各施設・サービスの役割、精神保健福祉法の変遷と精神医療の動向。