MRI検査室に持ち込んでよいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
MRI検査は強力な磁場と電波を利用するため、検査室への持ち込みが禁止されている物品が多数あります。耳栓は、MRI装置から発生する大きな騒音から患者さんの聴覚を保護するために使用され、通常は非金属製であるため、安全に持ち込むことができます。それ以外の選択肢は、磁場の影響により機器の故障、飛散、発熱、情報の破損といった危険を伴うため持ち込み禁止です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。MRI装置は非常に大きな騒音を発するため、検査中の患者さんの聴覚を保護する目的で耳栓は持ち込みが許可されています。通常、耳栓は非金属製であり、強力な磁場の影響を受けないため安全です。
- 2. 携帯電話には金属部品、電子回路、磁気媒体が含まれており、MRIの強力な磁場によって故障したり、磁力で引き寄せられて飛散し、患者さんや医療スタッフに危険を及ぼす可能性があります。また、データが破損する恐れもあります。正しくは:携帯電話はMRI検査室に入る前に必ず電源を切り、検査室の外に預ける必要があります。選びやすい理由:多くの人が常に携帯しているため、危険性を深く考えずに持ち込みそうになります。単なる「精密機器だから故障する」という認識にとどまり、飛散による物理的危険性やデータ破損リスクを見落としがちです。混同注意:単なる電子機器の故障リスクと、金属部品が磁場で飛散する危険性や磁気データが破損する危険性などが混同されやすいです。
- 3. 使い捨てカイロには鉄粉が含まれており、MRIの強力な磁場によって急速に加熱され、低温やけどを含む重度のやけどを引き起こす危険性があります。正しくは:使い捨てカイロはMRI検査室に持ち込むべきではありません。選びやすい理由:体を温めるための身近な日用品であり、金属成分が含まれていることや、それが磁場で加熱されるというMRI特有のメカニズムを知らないと、安全だと誤解して持ち込みやすいです。混同注意:単なる発熱体としての認識と、金属(鉄粉)が磁場で発熱するというMRI検査特有の危険性が混同されやすいです。
- 4. キャッシュカードの磁気ストライプには重要な情報が記録されており、MRIの強力な磁場に晒されると磁気情報が破損し、カードが使用できなくなる恐れがあります。正しくは:キャッシュカードは検査室に入る前に必ず検査室の外に保管する必要があります。選びやすい理由:金属製品ではないため安全だと誤解しやすいかもしれませんが、磁気情報が記録された媒体は磁場の影響を受けます。混同注意:金属製品の持ち込み禁止と、磁気記録媒体への影響という異なる種類の危険性が混同されやすいです。
国試ポイント
MRI検査における安全性は、看護師国家試験で頻出の重要項目です。特に、強力な磁場によって影響を受ける物品(金属製品、電子機器、磁気記録媒体)や、高周波(RF)によって加熱される可能性のある物品(カイロなど)の知識が問われます。患者さんの安全を確保するための具体的な持ち込み制限を理解しているかがポイントです。
混同注意
金属製品全般の持ち込み禁止と、磁気記録媒体(カード類)への影響、および発熱する物質(カイロ)の危険性はそれぞれ異なるメカニズムで発生するため、これらを混同しないように注意が必要です。また、体内埋め込み型医療機器(ペースメーカー、人工内耳、インプラントなど)の禁忌についても関連知識として押さえておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後、MRI関連の問題が出題された場合、選択肢の物品が「磁場の影響で動く・飛散する危険があるか(金属)」、「磁場の影響で発熱する危険があるか(鉄粉など)」、「磁場の影響で電子機器が故障したりデータが破損する危険があるか(電子機器、磁気記録媒体)」の3つの観点から判断することが重要になります。
関連知識
MRI検査時の禁忌事項としては、体内金属(ペースメーカー、人工内耳、一部の血管クリップ、義眼、装飾品など)、湿布薬、化粧品(特にアイシャドウなど金属粉を含むもの)、コンタクトレンズ(金属含有)、刺青(タトゥー)などが挙げられます。これらは、加熱、故障、画像アーチファクト、誤作動などを引き起こす可能性があります。検査前には詳細な問診と持ち物チェックが必須です。