高齢者の義歯の取り扱い方法で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
高齢者の義歯管理において、就寝時の義歯取り外しは、口腔粘膜の安静と回復を促すための重要なケアです。これにより、義歯性口内炎やその他の口腔トラブルを予防し、口腔の健康維持に貢献します。また、口腔乾燥の予防や唾液分泌の促進にもつながるとされています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。就寝中は、義歯が口腔粘膜に圧迫を与え続けることで血行不良や炎症を引き起こす可能性があるため、義歯を外して口腔内を休ませることが推奨されます。これにより、粘膜の安静と自浄作用が促され、義歯性口内炎などの口腔トラブルの予防につながります。
- 2. 義歯の主要な素材であるレジンは熱に弱く、熱湯に触れると変形したり、ひび割れが生じたりする危険性があります。変形した義歯は適合が悪くなり、痛みや機能障害の原因となります。正しくは:義歯は水またはぬるま湯で洗い、義歯専用のブラシや義歯洗浄剤を用いて清潔に保ちます。選びやすい理由:高温で殺菌するという考えから、非常に効果的な清掃方法だと誤解しやすいです。特に、他の調理器具や食器の殺菌方法と混同しやすい傾向があります。混同注意:金属製器具の消毒方法や、単に「清潔にする=熱」という短絡的な思考と混同している可能性があります。
- 3. 義歯は乾燥させると素材が収縮したり、変形したりする可能性があります。また、乾燥は義歯に付着した細菌の増殖を助け、汚れが付着しやすくなる原因にもなります。正しくは:義歯は専用の義歯ケースに入れ、水または義歯洗浄剤に完全に浸した状態で保管することが適切です。選びやすい理由:一般的な物品の保管では乾燥が推奨されることが多いため、義歯も乾燥させることが清潔に保つ方法だと誤解されやすいです。また、カビの発生などを恐れて乾燥を選んでしまうかもしれません。混同注意:他の医療器具や日用品の保管方法と義歯の保管方法を混同している可能性があります。
- 4. 総義歯は口腔内の粘膜に吸着することで安定しているため、奥歯から無理に力を加えて外そうとすると、粘膜を傷つけたり、義歯自体を破損させたりする恐れがあります。また、顎堤に不必要な負担をかけることにもなります。正しくは:総義歯を外す際は、まず片側の歯ぐきとの間に指を入れて、空気を入れるようにして吸着をゆっくりと解除し、手前や下方に静かに引き抜くのが安全です。選びやすい理由:自然な動きとして奥から外す方が外しやすいと感じる人や、部分義歯のクラスプ解除と混同する人がいるかもしれません。強く固定されているものを外す際に「奥から」というイメージを持つことも原因となります。混同注意:部分義歯のバネ(クラスプ)を外す方法や、義歯の装着時に奥から合わせる動きと混同している可能性があります。
国試ポイント
高齢者の口腔ケアに関する基本的な知識、特に義歯の適切な取り扱い方法(就寝時の取り外し、保管方法、洗浄方法)は、看護師の国家試験で頻繁に問われる重要項目です。患者さんのQOL維持に直結する内容として、実践的な知識が求められます。
混同注意
義歯の取り扱いについては、乾燥保管と湿潤保管、熱湯洗浄とぬるま湯洗浄、総義歯と部分義歯の着脱方法など、正しい方法と誤った方法が混同されやすいポイントが複数あります。それぞれの理由と結果を理解することが重要です。
次に同じ論点が出たら
この論点から次に発展する問題として、義歯の具体的な洗浄手順、義歯装着時の口腔アセスメント、義歯性口内炎の観察と看護介入、あるいは部分義歯の適切な取り扱い方法について問われる可能性があります。
関連知識
口腔ケアの目的と重要性、義歯性口内炎の原因と予防、口腔乾燥症、誤嚥性肺炎の予防、摂食嚥下機能の維持、義歯の素材と特性、感染管理の基本。