過換気でみられるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
過換気症候群では、過剰な換気により動脈血中の二酸化炭素分圧が低下(低炭酸ガス血症)し、呼吸性アルカローシスをきたします。低炭酸ガス血症は、脳血管収縮を引き起こし、脳血流量を減少させ、めまいやしびれの原因となります。また、全身の血管においても収縮傾向がみられることがあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 過換気により動脈血中の二酸化炭素濃度が低下すると、アシドーシスが改善し、アルカローシスに傾きます。これにより血中のイオンバランスが変化し、特にカルシウムイオンの利用が阻害されるため、テタニー(筋肉の痙攣)や骨格筋の硬直が生じやすくなります。弛緩とは逆の状態です。正しくは:骨格筋の硬直選びやすい理由:短期的にはリラックス効果があるように感じるかもしれないが、生理学的にはテタニーの原因となる。混同注意:呼吸が速くなることと、筋肉が緊張することの関連性が理解できていない場合、弛緩と誤解する可能性がある。
- 2. 過換気は肺での換気が亢進する状態であり、これにより血液中の酸素分圧はむしろ上昇するか、少なくとも大きく低下することはありません。二酸化炭素の排出が促進されることが主な生理学的変化です。正しくは:血液中の酸素分圧は上昇または維持される選びやすい理由:呼吸が速いことで、酸素を使いすぎていると誤解する可能性がある。混同注意:酸素と二酸化炭素のガス交換メカニズムに対する理解が不十分な場合、呼吸数と血中酸素濃度の関係を誤解する可能性がある。
- 3. 正解。過換気により血中二酸化炭素分圧が低下すると、脳血管では収縮が起こり、脳血流量が減少します。また、全身の血管においても同様に収縮が誘発され、血圧の上昇や循環抵抗の増加が見られることがあります。選びやすい理由:血管収縮が過換気の直接的な症状として認識しにくい場合がある。混同注意:過換気による交感神経の興奮と血管収縮の直接的な関連を理解していない場合、迷う可能性がある。
- 4. 過換気によって二酸化炭素が過剰に排出されると、血液中の炭酸(H2CO3)が減少し、血液がアルカリ性に傾きます。これは呼吸性アルカローシスであり、代謝性アルカローシスとは原因が異なります。正しくは:呼吸性アルカローシスが生じる選びやすい理由:アルカローシスであることは正しいが、その原因が「代謝性」か「呼吸性」かを混同する可能性がある。混同注意:酸塩基平衡の「代謝性」と「呼吸性」の違いが明確に区別できていない場合、選択してしまう。
- 5. 過換気とは、換気量が通常よりも増加している状態であり、これにより肺からの二酸化炭素排出が促進されます。結果として、血液中の二酸化炭素分圧(PaCO2)は低下します。正しくは:血液中の二酸化炭素分圧が低下する選びやすい理由:息苦しさや呼吸困難感から、体内に二酸化炭素が蓄積していると誤解する可能性がある。混同注意:換気量が上昇すると、二酸化炭素の排出が増えるという基本的な生理学が理解できていない場合、選択してしまう。
国試ポイント
過換気による生理的変化、特に酸塩基平衡と血管への影響について正確な知識が問われています。呼吸性アルカローシスの病態生理を理解していることが重要です。
混同注意
呼吸性アルカローシスと代謝性アルカローシスの区別、および血中ガス分圧の変動方向を正確に理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
過換気症候群の患者に対する初期対応や、症状緩和のための具体的な看護介入について問われる可能性がある。
関連知識
酸塩基平衡、ボーア効果、ヘモグロビン酸素解離曲線、交感神経の反応