排卵のある正常な月経周期で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
月経周期において、エストロゲンは通常、視床下部-下垂体に対してネガティブフィードバックをかけますが、排卵直前に卵胞から分泌される高濃度のエストロゲンは、下垂体にポジティブフィードバックをかけ、黄体形成ホルモン(LH)の分泌を急激に増加させます。このLHサージが排卵を誘発する重要なメカニズムです。
選択肢ごとの解説
- 1. 黄体は排卵後に形成され、受精・着床がない場合、約14日間(約2週間)で退縮します。1週間では早すぎます。正しくは:黄体は形成後、約14日間で萎縮する。選びやすい理由:期間に関する知識が曖昧だと選びやすい。黄体期が約2週間であることと混同する可能性。混同注意:黄体の一生と月経周期全体の期間。
- 2. 子宮内膜が分泌期になるのは、主に黄体から分泌されるプロゲステロンの作用によるものです。エストロゲンは増殖期に関与します。正しくは:プロゲステロンの作用で子宮内膜が分泌期になる。選びやすい理由:エストロゲンが子宮内膜に作用することは正しいが、その具体的な時期と作用内容の理解が不十分だと選びやすい。混同注意:エストロゲンによる子宮内膜増殖期とプロゲステロンによる分泌期の区別。
- 3. 卵胞の顆粒膜細胞からは主にエストロゲンが分泌されます。プロゲステロンは主に排卵後の黄体から分泌されます(排卵直前には顆粒膜細胞からも少量分泌され始めるが、主要な分泌源は黄体)。正しくは:発育した卵胞の顆粒膜細胞からエストロゲンが分泌される。選びやすい理由:卵胞からホルモンが分泌されるという事実は正しいので、ホルモンの種類を混同すると選びやすい。混同注意:卵胞からのエストロゲン分泌と黄体からのプロゲステロン分泌。
- 4. 正解。排卵前には、十分に成熟した卵胞から高濃度のエストロゲンが分泌され、これが視床下部や下垂体に作用してLHの大量分泌(LHサージ)を引き起こします。このLHサージが排卵の直接的な引き金となります。
国試ポイント
月経周期におけるホルモンのフィードバック機構、特に排卵を誘発するポジティブフィードバックの理解が問われています。各ホルモンの作用部位と作用内容を正確に覚えることが重要です。
混同注意
エストロゲンによるポジティブフィードバックとネガティブフィードバックの使い分け、各ホルモンが分泌される組織と作用する組織の対応。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合は、まず問題がポジティブフィードバックとネガティブフィードバックのどちらを問うているのかを確認し、次にどのホルモンがどの時期にどこから分泌され、どこに作用するのかを正確に判断します。
関連知識
月経周期の各期(卵胞期、排卵期、黄体期)、視床下部-下垂体-卵巣系のホルモン調節、LHサージのメカニズム、エストロゲンとプロゲステロンの主な生理作用。