ピアジェ, J.の認知発達理論における段階と病気の説明に使用するツールの組合せで適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
ジャン・ピアジェの認知発達理論において、具体的操作期(約7〜11歳)の子どもは、具体的な事柄に基づいて論理的な思考が可能になります。動画は具体的な視覚情報を提供し、動きや変化を通じて疾病の概念や治療過程を理解しやすくするため、この時期の認知特性に適しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 感覚運動期(0〜2歳)の子どもは、五感と身体活動を通して世界を認識します。人体模型は静的であり、この時期の子どもが自ら操作して情報を得るには適していません。実物や直接的な体験がより有効です。正しくは:感覚運動期には、直接的な触覚や視覚刺激を伴う、動きのあるおもちゃや、保護者による具体的な働きかけが適しています。選びやすい理由:人体模型が「具体的」なものと捉えられ、直感的に結びつけやすいかもしれませんが、対象年齢の認知特性を考慮する必要があります。混同注意:具体的操作期など、より高い段階での理解と混同しやすいです。
- 2. 前操作期(約2〜7歳)の子どもは、象徴機能が発達し言葉を使いますが、まだ論理的思考は未熟で、自己中心性が強く、具体的な事柄に基づいて思考します。印刷文書のような抽象的な情報は理解しにくいです。正しくは:前操作期には、絵本、絵カード、簡単な物語、指人形など、具体的で視覚的な媒体や、役割遊びを取り入れることが適しています。選びやすい理由:言葉が使えるようになる時期なので、文字情報も理解できると思われがちです。しかし、この時期の理解は具体的なイメージに依存します。混同注意:具体的操作期以降の論理的思考が可能な時期と混同しやすいです。
- 3. 正解。具体的操作期(約7〜11歳)の子どもは、具体的な対象物に対して論理的な思考が可能になります。動画は、具体的な視覚情報を提供し、疾病の発生メカニズムや治療過程を動きとともに示すことで、この時期の子どもの理解を促進します。選びやすい理由:この選択肢は正しい組み合わせです。混同注意:特に混同する概念はありませんが、より低年齢層向けの媒体と区別することが重要です。
- 4. 形式的操作期(約11歳〜)の子どもは、抽象的な概念や仮説的な思考が可能になります。指人形は前操作期の子どもにより適した媒体であり、形式的操作期の子どもにとっては情報量が不十分で、幼稚に感じられる可能性があります。正しくは:形式的操作期には、抽象的な説明、議論、図表、専門書、科学的根拠に基づいた資料など、論理的かつ抽象的な情報提供が適しています。選びやすい理由:指人形が「物語」を伝える手段として、特定の状況で役立つと考えられがちですが、形式的操作期の子どもの認知特性には不十分です。混同注意:前操作期や具体的操作期の特性と混同しやすいです。
国試ポイント
ピアジェの認知発達段階と、それぞれの時期に応じた情報提供の方法を理解することが重要です。
混同注意
各認知発達段階の特性と、それに適した説明媒体の組み合わせを混同しやすいです。例えば、前操作期と具体的操作期の区別が曖昧になりがちです。
次に同じ論点が出たら
ピアジェの各発達段階の年齢と認知特性を正確に理解し、その特性に最も合致する媒体(具体的であるか、抽象的であるか、などが判断基準)を選択します。
関連知識
各発達段階における思考の特徴(例:自己中心性、保存の概念、抽象的思考)と、それに基づいた教育的アプローチ。