成人女性に膀胱留置カテーテルを挿入する方法で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
成人女性への膀胱留置カテーテル挿入時には、水溶性の滅菌潤滑剤を使用することで、尿道粘膜の損傷を防ぎ、患者の苦痛を軽減することが重要です。他の選択肢は、不適切な挿入深度、手技の順序誤り、または不適切な薬剤の使用に関する誤りを含んでいます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。カテーテル挿入時の摩擦を減らし、患者の不快感や粘膜損傷のリスクを低減するため、水溶性の滅菌潤滑剤を使用することが適切です。油性潤滑剤はカテーテルの劣化や感染の原因となる可能性があります。選びやすい理由:滅菌潤滑剤であることは正しいが、水溶性にこだわる理由を見落とすと、他の選択肢に目が行きやすいかもしれない。混同注意:潤滑剤の種類(水溶性か油性か)の重要性を認識していないと、単に「滅菌潤滑剤」であることだけで十分だと誤解する可能性がある。
- 2. 成人女性の尿道は男性に比べて短く、通常3〜5cm程度です。膀胱留置カテーテルを挿入する際は、尿道口から7〜10cm程度挿入し、尿の流出を確認してからさらに2〜3cm進めるのが一般的です。15cmは過剰な挿入であり、膀胱や尿道への損傷リスクを高めます。正しくは:カテーテルは外尿道口から7〜10cm程度挿入する。選びやすい理由:男性の尿道挿入距離(約15~20cm)と混同する可能性がある。具体的な数値が出ているため、正しいと思い込みやすい。混同注意:男女の尿道解剖の違いや、適切なカテーテル挿入深度を把握していないと誤って選択してしまう。
- 3. カテーテルの固定用バルーンは、尿が流出することを確認し、カテーテルが膀胱内に確実に挿入されていることを確認してから膨らませるのが正しい手順です。尿道内でバルーンを膨らませてしまうと、尿道損傷の原因となります。正しくは:尿の流出を確認した後に、固定用バルーンを膨らませる。選びやすい理由:「固定用バルーンを膨らませる」こと自体は正しい手技の一部であるため、順序の誤りに気づきにくい。混同注意:カテーテル挿入後の確認と固定の手順が正確に理解できていないと、この誤った順序を選んでしまう。
- 4. 固定用バルーンを膨らませる際には、滅菌蒸留水または生理食塩水を使用します。クロルヘキシジングルコン酸塩液は消毒液であり、バルーンに注入するとバルーンの劣化や膀胱・尿道への刺激、感染合併症のリスクがあるため使用してはいけません。正しくは:固定用バルーンには滅菌蒸留水または生理食塩水を注入する。選びやすい理由:「消毒液」という言葉から、感染予防に役立つと誤解し、正しい行為だと錯覚する可能性がある。混同注意:消毒液とカテーテル固定液の役割や使用目的を混同していると、誤って選択してしまう。
国試ポイント
成人女性の膀胱留置カテーテル挿入における基本的な手技と、各工程の目的・注意点を正確に理解しているかが問われています。特に、潤滑剤の種類、挿入深度、バルーン膨張のタイミング、注入液の種類は重要です。
混同注意
男性と女性の尿道解剖の違い、バルーン膨張前後の確認事項、消毒液と注入液の混同など、類似する手技や薬剤との区別が曖昧だと誤答しやすいです。
次に同じ論点が出たら
この問題で誤答した場合、特にカテーテル挿入の手順の各ステップ(特に女性の解剖学的な特徴)と、使用する物品の特性について再確認が必要です。
関連知識
尿道カテーテル挿入の目的、準備物品、清潔操作、合併症とその予防、カテーテル管理(閉鎖式ドレナージ、カテーテル交換)など。