平成29年(2017年)の患者調査における外来受療率(人口10万対)で最も多い傷病はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
厚生労働省が実施する患者調査は、医療施設を利用する患者の傷病状況や受療の状況を明らかにするための重要な統計です。平成29年(2017年)の調査では、外来受療率において消化器系の疾患が最も高い数値を示しました。これは、急性胃腸炎や胃炎、便秘など日常的によく見られる疾患が含まれるため、受診機会が多いことが理由と考えられます。国試では、このような公衆衛生統計データからの出題も頻繁に見られます。
選択肢ごとの解説
- 1. 新生物(腫瘍)は外来受療率では上位ではありません。入院受療率では比較的上位になりますが、外来では消化器系や呼吸器系など頻度の高い疾患が上位を占めます。正しくは:新生物の外来受療率は、がん検診や経過観察などが含まれますが、感染症や生活習慣病による一般外来診療の頻度には及びません。選びやすい理由:がんは重篤な疾患であるため、受診頻度が高いと思われがちですが、外来受療率全体で見ると他の疾患の方が高くなります。混同注意:入院受療率と混同しやすい。入院受療率では新生物の割合が高くなる傾向があります。
- 2. 呼吸器系の疾患(感冒、インフルエンザなど)は冬場に受療率が上昇し、全体の外来受療率でも上位に入りますが、平成29年時点では消化器系の疾患が最も高いです。正しくは:呼吸器系の疾患は季節変動が大きいですが、年間を通じた全体の外来受療率では消化器系の疾患に次ぐ位置になることが多いです。選びやすい理由:風邪などで病院に行く機会が多いため、高いと感じるかもしれませんが、調査年度によって順位は変動する可能性があります。混同注意:感染症の流行状況によって一時的に最も高くなることはあっても、通年での平均では消化器系が上回ることが多いです。
- 3. 正解。平成29年(2017年)の患者調査において、外来受療率(人口10万対)で最も多かった傷病は「消化器系の疾患」です。胃腸炎や便秘、胃潰瘍などが含まれ、比較的軽症でも受診する機会が多いことが要因と考えられます。
- 4. 内分泌、栄養及び代謝疾患(糖尿病、甲状腺疾患など)は慢性的な管理が必要なものが多く、定期的な外来受診はありますが、全体の受療率で最も高いわけではありません。正しくは:内分泌、栄養及び代謝疾患は、定期的な通院が必要な病態が多いですが、風邪や胃腸炎など急性期の疾患による受診頻度には及びません。選びやすい理由:糖尿病などの生活習慣病は患者数が多く、通院が必須なため、高いと思われがちです。混同注意:慢性疾患の受療頻度と、全体の外来患者数における疾患別割合を混同しやすいです。
国試ポイント
日本の主要な公衆衛生統計(国民生活基礎調査、患者調査、人口動態統計など)の基本的な内容と、そこから読み取れる国民の健康状況を理解しているかが問われます。特に、外来・入院の受療率で上位に来る傷病を把握しておくことが重要です。
混同注意
外来受療率と入院受療率の順位の違い、あるいは年齢階級別の傷病構造の違いを混同しやすいです。また、年度によって多少の順位変動がある可能性も考慮する必要があります。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、最新の患者調査データ(厚生労働省のウェブサイトで確認)における外来・入院受療率の上位傷病を確認することが重要です。また、性別や年齢階級別の受療率の特徴も確認しておくと良いでしょう。
関連知識
国民生活基礎調査、患者調査、人口動態統計の概要と目的。それぞれの調査で発表される主な指標(有訴者率、受療率、死亡率、平均寿命など)。年代別の疾病構造の変化や、主要死因、生活習慣病の現状。