経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉の測定値に影響を及ぼすのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
末梢循環不全は、血流が末梢組織に十分に供給されない状態であり、プローブが装着された指尖などの測定部位の灌流が低下します。SpO2センサーは、拍動する動脈血の吸光度変化を測定して酸素飽和度を算出するため、末梢血流が不十分だと正確な拍動波形が得られず、測定値が過小評価されたり、測定不能になったりします。
選択肢ごとの解説
- 1. 頻脈は心拍数の増加ですが、末梢循環が保たれていればSpO2測定値に直接的な影響は与えません。むしろ、血流量が維持されることで拍動波形は検出されやすくなります。選びやすい理由:心拍数とSpO2は生体モニターで同時に表示されるため、関連があると感じやすい。混同注意:不整脈による不正確な波形検出や、頻脈が示す他の循環器系異常との関連。
- 2. 高血圧は血管収縮や末梢循環不全を引き起こす可能性がありますが、それ自体が直接SpO2測定値に影響を与えるわけではありません。高血圧によって末梢循環が保たれている限り、SpO2は正確に測定されます。選びやすい理由:血圧も循環動態の重要な指標であり、SpO2と関連があると考えられやすい。混同注意:低血圧やショックによる末梢循環不全との混同。
- 3. 高体温は、末梢血管の拡張を促進し、血流を増加させる傾向があるため、むしろSpO2の測定を容易にすることがあります。測定値に直接的な低下を及ぼす因子ではありません。選びやすい理由:発熱時に呼吸が速くなるなど、全身状態が悪化するとSpO2も変化すると思い込みやすい。混同注意:低体温による末梢血管収縮と、その結果としての測定困難との対比。
- 4. 正解。末梢循環不全(例:ショック、低血圧、血管収縮、末梢動脈疾患など)では、測定部位への血流が減少するため、パルスオキシメーターが正確な拍動波形を検出できず、SpO2値が不正確になったり、測定不能になったりします。これはSpO2測定値に直接的かつ重大な影響を及ぼす因子です。選びやすい理由:末梢循環の状態と酸素運搬・測定との関連性を直感的に理解しやすい。混同注意:他の測定誤差因子(体動、マニキュア、周囲光など)との区別。
国試ポイント
SpO2測定の原理と、その測定値に影響を与える生理学的・物理学的因子を理解する。
混同注意
SpO2測定に影響を与える因子と、測定器の故障や装着不備による影響を混同しないようにする。
次に同じ論点が出たら
SpO2の測定値が異常を示した場合、患者の臨床状態(意識レベル、皮膚色、呼吸状態など)と照らし合わせ、末梢循環不全や他の測定誤差因子(貧血、マニキュア、体動など)がないかを確認する。
関連知識
SpO2測定の原理(パルスオキシメトリー)、SpO2測定のメリット・デメリット、他の低酸素状態の指標(PaO2、チアノーゼなど)。