妊娠36週の妊婦にNST〈non-stress test〉を行うため、分娩監視装置を装着することになった。妊婦への説明で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番
解説
NSTは胎児の健康状態を確認するための検査であり、約20~40分間臥位を保つ必要があるため、事前に排尿を済ませておくことが望ましいです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。NSTの目的は、胎児心拍数と子宮収縮の関係から胎児の健康状態(well-being)を評価することです。この説明は目的を正しく伝えています。選びやすい理由:NSTの『ノンストレス』という名称から、ストレスのない状態を確認するものと誤解するかもしれないが、目的は胎児の健康状態の評価である。混同注意:胎児の成熟度や胎盤機能の評価と混同されることがあるが、直接的な評価項目ではない。
- 2. NSTの標準的な検査時間は通常20~40分程度です。胎児の睡眠覚醒サイクルを考慮し、胎動に伴う心拍数一過性上昇が観察されるまで行うため、10分では不十分です。正しくは:「かかる時間は約20~40分です」選びやすい理由:短時間で終わる検査と誤解されがちだが、一定の観察時間が必要である。混同注意:他の簡便な検査と時間を混同する可能性がある。
- 3. 正解。NSTは通常20~40分程度臥位で行うため、検査中に尿意を感じて体動が増えたり、検査を中断することのないよう、事前に排尿を済ませておくことが望ましいです。また、子宮収縮の測定に際し、膀胱が満たされていると影響が出る可能性も考慮されます。選びやすい理由:NST中の体位保持の重要性を意識していないと、排尿の必要性を見過ごすことがある。混同注意:エコー検査など他の検査と準備を混同しないように注意が必要。
- 4. 仰臥位は仰臥位低血圧症候群を引き起こす可能性があるため、通常は左側臥位、半坐位、または仰臥位で少し左に傾けるなど、妊婦が最も楽な体位で行います。完全な仰臥位は避けるべきです。正しくは:「楽な体位で行いますが、必要に応じて左側臥位などを勧めます」選びやすい理由:多くの医療処置で仰臥位が基本であるため、NSTもそうだと誤解しやすい。混同注意:子宮が大きくなることによる血管圧迫のリスクを理解していないと誤った選択をする。
- 5. 分娩監視装置を装着する際は、胎児心拍数を測定するトランスデューサーと子宮収縮を測定するトランスデューサーの2つを使用し、それぞれを固定するために通常2本のベルトを使用します。正しくは:「固定用ベルトを2本使います」選びやすい理由:1つの装置で1本のベルトというイメージを持つかもしれない。混同注意:装置の仕組みを理解していないと、ベルトの本数を間違える可能性がある。
国試ポイント
NSTの目的、実施方法、および妊婦への適切な説明内容を理解しているか問う問題です。特に、検査時間、体位、ベルトの本数など、具体的な手技に関する知識が重要です。
混同注意
NSTの所要時間や適切な体位、使用するベルトの本数に関する誤解が多い。仰臥位低血圧症候群のリスクを考慮した体位の選択が特に重要である。
次に同じ論点が出たら
NSTの結果から、胎児機能不全の可能性が示唆された場合の次の対応(再検査、分娩誘発の検討など)。
関連知識
仰臥位低血圧症候群、胎児心拍数モニタリングの基本、胎児生理(睡眠覚醒サイクル)。