狭心症発作時に舌下投与するのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
ニトログリセリンは、血管平滑筋を弛緩させ、全身の血管を拡張させることで、心臓の前後負荷を軽減し、冠動脈の血流を改善します。舌下投与により、薬剤は口腔粘膜から速やかに吸収され、数分以内に効果を発現するため、狭心症発作時の急性期の症状緩和に非常に有効です。患者がいつでも使用できるよう、携帯薬として処方されることが一般的です。
選択肢ごとの解説
- 1. ヘパリンは抗凝固薬であり、静脈血栓症や肺塞栓症などの治療に用いられます。狭心症発作の緊急時には、舌下投与で症状を緩和する目的では使用しません。正しくは:ヘパリンは抗凝固薬であり、主に血栓形成の予防や治療に用いられます。狭心症発作時には適しません。選びやすい理由:循環器疾患に関連する薬剤ではあるが、急性期の症状緩和とは異なる。混同注意:心臓や血管の疾患に用いられる薬剤であるため、誤って選択しがちだが、作用機序が異なる。
- 2. ジゴキシンは強心薬で、主に慢性心不全や心房細動の治療に用いられます。作用発現に時間がかかるため、狭心症発作時の速やかな症状緩和を目的とした舌下投与には適していません。正しくは:ジゴキシンは強心薬で、慢性心不全や特定の不整脈に用いられます。狭心症発作時の即効性のある治療には向きません。選びやすい理由:心臓に作用する薬剤であるため、関連性があるように見える。混同注意:心臓の機能を改善する薬剤だが、狭心症の急性発作時の治療薬とは異なる。
- 3. アドレナリンは気管支拡張作用や血管収縮作用、心拍数増加作用などがあり、アナフィラキシーショックや心停止時などに用いられます。狭心症発作時に舌下投与すると、心臓への負担を増大させる可能性があり不適切です。正しくは:アドレナリンは主にアナフィラキシーショックや心停止に用いられる薬剤です。狭心症発作時に使用すると、心筋酸素消費量を増加させ、症状を悪化させる危険があります。選びやすい理由:緊急時に使用される薬剤であるため、関連があるように思える。混同注意:緊急性の高い状況で使われる薬剤ではあるが、狭心症発作に対する作用は逆効果になりうる。
- 4. 正解。ニトログリセリンは血管拡張作用を持つ薬剤で、特に冠動脈を拡張させることで心筋への酸素供給を改善し、狭心症発作によって生じる胸痛を速やかに緩和します。舌下投与は吸収が早く、数分で効果を発現するため、狭心症発作時の応急処置として第一選択されます。正しくは:ニトログリセリンは血管を拡張させ、心臓への負担を軽減し、冠動脈の血流を改善します。舌下投与により迅速に吸収され、狭心症発作の症状を和らげるために用いられます。
国試ポイント
狭心症発作時の応急処置として用いられる薬剤と、その投与経路および作用機序を正確に理解しているかが問われています。ニトログリセリン舌下錠は、その即効性と簡便性から、狭心症治療において重要な薬剤であることを押さえる必要があります。
混同注意
他の心血管系に作用する薬剤と混同しやすいですが、作用機序と急性期使用の適切性を比較検討することが重要です。
次に同じ論点が出たら
ニトログリセリン舌下投与後も症状が改善しない場合の次の行動や、発作時の患者への指導内容について問われる可能性があります。
関連知識
ニトログリセリンの副作用(頭痛、めまい、低血圧)や、使用時の注意点(体位、連続投与の制限、保管方法)、バイアグラなどのPDE5阻害薬との併用禁忌についても理解しておく必要があります。