緑内障患者への投与が禁忌なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
アトロピンは抗コリン作用により瞳孔を散大させ、房水の排出経路である隅角を狭窄させることで眼圧を上昇させる可能性があります。特に閉塞隅角緑内障の患者では急性発作を誘発する危険性があるため、投与は禁忌とされています。開放隅角緑内障の場合はリスクは低いとされますが、一般的には緑内障患者へのアトロピン系薬剤の投与は慎重に行うか避けるべきとされています。
選択肢ごとの解説
- 1. コデインは麻薬性鎮咳薬であり、緑内障患者への投与が禁忌とはされていません。ただし、便秘などの副作用には注意が必要です。正しくは:コデインは緑内障患者への投与が禁忌ではない。選びやすい理由:鎮咳作用を持つため、呼吸器系の疾患がある患者には有用であるが、緑内障との直接的な関連性はないと誤解される可能性がある。混同注意:他の禁忌疾患と混同されることがあるかもしれません。
- 2. アスピリンは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)であり、緑内障患者に禁忌ではありません。ただし、消化性潰瘍や喘息患者には注意が必要です。正しくは:アスピリンは緑内障患者への投与が禁忌ではない。選びやすい理由:様々な疾患で禁忌となる場合があるため、緑内障でも同様に禁忌であると誤認される可能性があります。混同注意:抗血小板作用や抗炎症作用など、複数の作用を持つため、その作用による影響が懸念されるかもしれません。
- 3. 正解。アトロピンは抗コリン作用を持つ薬剤であり、瞳孔散大を引き起こし眼圧を上昇させるリスクがあるため、閉塞隅角緑内障の患者さんには禁忌とされています。正しくは:アトロピンは閉塞隅角緑内障患者に禁忌である。選びやすい理由:開放隅角緑内障では比較的安全とされる場合があるため、緑内障全般での禁忌ではないと誤解される可能性もありますが、国家試験レベルでは禁忌と捉えるのが適切です。混同注意:散瞳薬として眼科で使用されるため、視力改善に繋がるという誤った連想をする可能性があります。
- 4. フェニトインは抗てんかん薬であり、緑内障患者への投与は禁忌ではありません。歯肉増殖などの副作用に注意が必要です。正しくは:フェニトインは緑内障患者への投与が禁忌ではない。選びやすい理由:てんかんという重篤な疾患に使用されるため、多くの禁忌があるように思われるかもしれませんが、緑内障とは直接的な関連性はありません。混同注意:中枢神経系に作用する薬剤であるため、眼科疾患への影響を過度に懸念するかもしれません。
国試ポイント
緑内障患者への禁忌薬に関する知識が問われています。特に抗コリン作用を持つ薬剤が眼圧上昇を引き起こす機序を理解しておくことが重要です。瞳孔散大作用のある薬剤は、隅角を狭窄させて房水の流出を妨げ、眼圧を上昇させる可能性があります。これに対し、アスピリンやコデイン、フェニトインは緑内障とは直接的な禁忌関係にありません。
混同注意
緑内障の種類(閉塞隅角緑内障と開放隅角緑内障)によって禁忌の程度が異なる薬剤があるため、一律に禁忌とされない薬剤との区別が曖昧になりやすい。また、他の疾患での禁忌薬と混同する可能性もあります。
次に同じ論点が出たら
緑内障患者に対する他の薬剤(例えば、喘息治療薬、消化器系治療薬など)の適応や禁忌について判断できるか。また、緑内障の病型に応じた薬剤選択の知識があるか。
関連知識
閉塞隅角緑内障と開放隅角緑内障の病態生理学的な違い、房水循環のメカニズム、抗コリン薬の薬理作用(特に眼への影響)、その他の緑内障治療薬(プロスタグランジン関連薬、β遮断薬、炭酸脱水酵素阻害薬など)とその作用機序。