プリン体の代謝産物である尿酸で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
尿酸は温度が低い環境で結晶化しやすいため、体温が比較的低い足趾などの末梢関節に沈着しやすく、痛風発作の主因となります。これは痛風の病態生理の基本的な理解です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。尿酸は温度が低い環境で結晶化しやすいため、体温が比較的低い足趾などの末梢関節に沈着し、痛風発作の原因となります。正しくは:この記述は正しいです。選びやすい理由:痛風の病態生理を理解していれば、正しい選択肢として選択できるはずです。混同注意:他の選択肢と混同する可能性は低いですが、尿酸結晶が沈着する機序を正確に理解しておく必要があります。
- 2. 男性ホルモンは尿酸の腎排泄を抑制する傾向があり、高尿酸血症のリスク因子とされています。女性ホルモン(エストロゲン)は尿酸排泄を促進すると考えられています。正しくは:男性ホルモンによって腎排泄は抑制される傾向があります。選びやすい理由:ホルモンの影響が複雑なため、正しいか誤っているか判断に迷うかもしれません。混同注意:性差と尿酸値の関係は知っておくべきですが、男性ホルモンが排泄を増加させるという誤解は避けるべきです。
- 3. 激しい運動は、ATP分解を促進し、その結果プリン体代謝が亢進するため、尿酸の産生を増加させます。また、脱水により腎排泄能が低下することも高尿酸血症の一因となります。正しくは:激しい運動によって産生は増加します。選びやすい理由:運動が健康に良いという一般的なイメージから、尿酸値も下がると誤解する可能性があります。混同注意:運動と尿酸値の関係は意外に思えるかもしれませんが、プリン体代謝経路を考えれば理解できます。
- 4. 多くの利尿薬(特にサイアザイド系利尿薬やループ利尿薬)は、尿酸の腎臓からの排泄を抑制し、血中尿酸値を上昇させる副作用があります。尿酸排泄を促進する利尿薬はごく一部であり、一般的ではありません。正しくは:一部の利尿薬は尿酸の排泄を抑制し、血中尿酸値を上昇させることがあります。選びやすい理由:利尿薬が『排泄』を促すという言葉に引っ張られ、尿酸も排泄されると誤解しやすいです。混同注意:利尿薬と尿酸値の関係は、薬理学の知識として重要です。高血圧治療中の患者で高尿酸血症を合併している場合に考慮すべき点です。
- 5. ヒトの体内には尿酸を分解するウリカーゼ(尿酸分解酵素)が存在しないため、尿酸は体内で分解されることはなく、主に腎臓から排泄されます。プリン体から尿酸への最終段階は肝臓で行われますが、尿酸自体は分解されません。正しくは:ヒトの体内では尿酸は分解されません。選びやすい理由:肝臓が様々な物質の代謝に関わる臓器であるため、尿酸も肝臓で分解されると考えるかもしれません。しかし、ヒトにはウリカーゼがないのがポイントです。混同注意:プリン体が肝臓で尿酸に代謝されることと、尿酸が肝臓で分解されることとは異なります。ウリカーゼの有無が重要な知識です。
国試ポイント
尿酸の代謝と排泄、およびそれが原因となる疾患(痛風)の病態生理に関する基本的な知識が問われています。特に、尿酸結晶の析出条件、尿酸値に影響を与える要因(ホルモン、運動、薬剤)、およびヒトにおける尿酸分解酵素の有無が重要です。
混同注意
各選択肢が、ホルモンの影響、運動の影響、薬物の影響、臓器の機能という異なる側面から尿酸の特性を問うているため、それぞれの知識が正確でないと迷いが生じやすいです。特に利尿薬と尿酸排泄の関係は混同しやすい点です。
次に同じ論点が出たら
この問題で正解できた場合、痛風の基本的な病態生理は理解できていると考えられます。次に、痛風発作時の看護や高尿酸血症患者への生活指導、薬物療法の副作用など、より実践的な内容へと学習を進めると良いでしょう。
関連知識
痛風・高尿酸血症の診断基準、食事指導、薬物療法(尿酸生成抑制薬、尿酸排泄促進薬)、合併症(腎障害、尿路結石)についても関連知識として押さえておく必要があります。