手術後に無排卵になるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
脳下垂体は性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)である卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)を分泌し、これらが卵巣に作用して排卵が誘発されます。脳下垂体全摘出術はこれらのホルモンの産生を停止させるため、結果として無排卵となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。脳下垂体は卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)を分泌しており、これらは卵巣に作用して排卵を引き起こします。脳下垂体を全摘出すると、これらのホルモンが分泌されなくなり、排卵が停止するため無排卵となります。選びやすい理由:直接的に排卵を制御する臓器の一つであるため、正しいと判断しやすい。混同注意:卵巣摘出術との直接的な比較で、どちらが排卵停止に直接的かを迷うことがある。
- 2. 単純子宮摘出術は子宮のみを摘出する手術であり、卵巣は温存されます。卵巣が存在する限り排卵は継続されるため、無排卵にはなりません。ただし、子宮がないため月経はなくなります(術後の月経停止)。正しくは:無排卵にはならず、月経が停止する(閉経ではない)。選びやすい理由:月経がなくなるため、排卵も停止すると誤解しやすい。混同注意:排卵と月経の概念、子宮と卵巣の機能を混同しやすい。
- 3. 低位前方切除術は大腸(直腸)の手術であり、生殖器には直接的な操作を行いません。そのため、排卵機能には影響を与えず、無排卵になることはありません。正しくは:排卵機能には影響しない。選びやすい理由:手術という言葉から漠然と内分泌系に影響があるかと考えるかもしれないが、生殖器とは無関係。混同注意:外科手術全般に対する知識不足や、具体的な手術部位の理解不足。
- 4. 片側卵巣切除術では、残存するもう一方の卵巣が機能していれば、排卵は継続されます。ただし、妊娠率は低下する可能性があります。無排卵となるのは両側卵巣を摘出した場合です。正しくは:残存卵巣があれば排卵は継続される。選びやすい理由:卵巣を摘出する手術なので排卵が停止すると考えがちだが、片側では残存機能があることを考慮しない。混同注意:片側と両側卵巣切除術の違い、また卵巣機能の代償性を混同しやすい。
国試ポイント
視床下部-下垂体-卵巣系のホルモン調節機構と、各器官の機能及び関連する手術が内分泌機能に与える影響を理解する。
混同注意
子宮摘出術と卵巣摘出術の影響を混同しやすい。子宮は排卵に直接関与しないが、卵巣は排卵そのものとホルモン産生に関与する。
次に同じ論点が出たら
生殖内分泌系の問題が出た場合、まず視床下部、下垂体、卵巣、子宮の各器官がどのような機能を持ち、ホルモン分泌のどこに位置するかを把握し、手術がその経路のどこに影響するかを判断する。
関連知識
ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)は視床下部から分泌され、下垂体に作用してFSHとLHの分泌を促進する。排卵はFSHによる卵胞発育とLHサージによって起こる。卵巣はエストロゲンとプロゲステロンを産生し、月経周期を制御する。