被験者が図形を描き写す内容が含まれる認知機能の評価はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
Mini-Mental State Examination(MMSE)は、認知機能のスクリーニングに広く用いられる評価尺度であり、その項目の一つに「図形模写(五角形模写)」が含まれています。これは視空間認知機能の評価を目的としています。他の選択肢は、認知症の自立度評価、総合機能評価、または別の認知機能評価スケールであり、図形模写の課題は含まれていません。
選択肢ごとの解説
- 1. この基準は、認知症高齢者の日常生活における自立度を評価するためのもので、図形模写などの認知機能検査は含まれません。正しくは:この基準は、認知症高齢者の日常生活における自立度(例:徘徊、着替えなど)を評価するもので、図形模写は含まれない。選びやすい理由:認知症高齢者の評価基準であるため、認知機能の評価と混同しやすい。混同注意:認知症の重症度を測る尺度全般と混同しやすい。
- 2. 正解。MMSEには、被験者が提示された2つの五角形を模写する「図形模写」の項目が含まれており、視空間認知能力を評価します。これは認知機能の評価の一部です。
- 3. CGAは、高齢者の身体機能、精神機能、社会機能など多岐にわたる側面を総合的に評価するものですが、MMSEのような具体的な図形模写の課題は通常含まれません。正しくは:CGAは、ADL、IADL、栄養状態、精神状態など多角的に高齢者を評価するもので、特定の図形模写課題は含まれない。選びやすい理由:高齢者の「総合機能評価」であるため、認知機能の評価も含まれると考えやすい。混同注意:特定の認知機能スケールと、より広範な機能評価ツールを混同しやすい。
- 4. HDS-Rは、日時や場所の見当識、計算、記憶、物品の名前などの質問で構成されており、図形模写の項目は含まれていません。正しくは:HDS-Rは、見当識、計算、記憶などの言語性課題が中心で、図形模写課題は含まれない。選びやすい理由:MMSEと同様に認知機能評価スケールとして有名であり、どちらにも図形模写が含まれると誤解しやすい。混同注意:MMSEとHDS-Rの具体的な評価項目内容を混同しやすい。
国試ポイント
認知機能評価スケールの具体的な内容(特に視空間認知の評価項目)を正確に理解しているかを問う問題です。主要な認知機能評価スケールであるMMSEとHDS-Rの違いを把握していることが重要です。
混同注意
MMSEとHDS-Rはどちらも認知機能のスクリーニングでよく使われるため、それぞれの具体的な評価項目(特に図形模写や言語性課題の有無)が混同されやすい。
次に同じ論点が出たら
今後、他の認知機能評価スケール(例:MoCA、CDR)の具体的な評価項目や、それぞれのスケールで評価される認知領域(記憶、言語、視空間認知、実行機能など)について問われる可能性があります。
関連知識
MMSEの満点(30点)、カットオフ値(一般に23点以下で認知症の可能性)、評価項目(見当識、記銘、注意と計算、想起、言語、図形模写)。HDS-Rの満点(30点)、カットオフ値(一般に20点以下で認知症の可能性)、評価項目(年齢、見当識、記憶、計算、物品名、文章の復唱)。