Aさん(80歳、男性)は、空腹時の胃の痛みが2週間続くため受診し、1週後に胃内視鏡検査を受けることになった。検査を受けるAさんへの看護で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
胃内視鏡検査の準備として、鎮静剤や麻酔薬を使用する際、前立腺肥大症の既往があると排尿困難が悪化する可能性があるため、事前に確認し注意深く観察する必要があります。これは安全な検査実施と術後の合併症予防のために不可欠な情報です。
選択肢ごとの解説
- 1. 胃内視鏡検査において、事前に下剤を服用する必要はありません。下剤は主に大腸内視鏡検査の準備に用いられます。正しくは:胃内視鏡検査の前に下剤を服用する必要はないことを伝えます。選びやすい理由:内視鏡検査全般で前処置が必要というイメージから、下剤が必要だと誤解する可能性があります。混同注意:胃内視鏡検査と大腸内視鏡検査の前処置
- 2. 正解。胃内視鏡検査では、検査時に咽頭麻酔や鎮静剤が使用されることがあります。前立腺肥大症の患者さんでは、これらの薬剤(特に抗コリン作用のあるもの)によって排尿困難が悪化するリスクがあるため、既往の確認は重要です。また、検査前に排尿を済ませておくことも重要です。
- 3. 胃内視鏡検査は、一般的に患者さんの誤嚥リスクを低減し、医師が操作しやすいよう左側臥位で行われます。仰臥位では舌根沈下や唾液の誤嚥のリスクが高まります。正しくは:検査中は通常、誤嚥を防ぐため左側臥位の姿勢を保持するよう説明します。選びやすい理由:一般的な検査では仰臥位が多いというイメージから選びやすいですが、内視鏡検査では特殊な体位を取ることが多いです。混同注意:一般的な診察時の体位と内視鏡検査時の体位
- 4. 胃内視鏡検査では、通常、咽頭反射を抑えるために局所麻酔薬を喉に噴霧します。この麻酔の効果が残っている間に飲食をすると、誤嚥のリスクがあるため、検査後1時間程度は飲食を控える必要があります。正しくは:検査後は、咽頭麻酔の効果が切れるまで通常1時間程度は飲食を控える必要があることを説明します。選びやすい理由:麻酔の影響が軽微だと思い、すぐに飲食が可能だと誤解しやすいです。混同注意:胃内視鏡検査後の麻酔効果の持続時間と飲食開始のタイミング
国試ポイント
胃内視鏡検査における適切な看護ケア、特に前処置、検査中の体位、検査後の注意点について問う問題です。患者の既往歴が検査に与える影響を理解しているかが重要です。
混同注意
胃内視鏡検査と大腸内視鏡検査の前処置、一般的な検査体位と内視鏡検査体位、局所麻酔の影響範囲と持続時間。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、胃内視鏡検査だけでなく、他の内視鏡検査(大腸内視鏡、気管支鏡など)における特有の看護ケアや、高齢者の生理的変化を考慮した個別性のある看護対応について問われる可能性があります。
関連知識
胃内視鏡検査の目的、手順、使用薬剤(鎮静剤、局所麻酔薬)、合併症(穿孔、誤嚥など)とその予防策。特に高齢患者における薬物代謝の変化や既往歴の影響。