軽度の老人性難聴の特徴はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
老人性難聴では、加齢に伴う蝸牛基底回転(高音域を感知する部分)の有毛細胞の変性により、特に高音域の聴力から低下します。子音の多くは高い周波数成分を含むため、子音の聴き取りが悪くなります。
選択肢ごとの解説
- 1. ゆっくり話された言葉自体が聞き取りにくいわけではなく、言葉の特定の周波数成分(子音)が聞き取りにくいのが特徴です。ゆっくり話すことで理解が向上する場合があります。正しくは:特定の周波数成分(子音)が聞き取りにくい。選びやすい理由:難聴全般で聞き取りにくいイメージから、ゆっくり話されても聞き取れないと誤解されやすい。混同注意:難聴の重症度や種類による一般的なコミュニケーション困難。
- 2. 正解。老人性難聴では高音域の聴力が低下するため、高音成分を多く含む子音(例:s, t, kなど)の弁別が難しくなります。母音は比較的低い周波数成分が多く、比較的聴き取りやすい傾向にあります。選びやすい理由:老人性難聴の最も典型的な特徴を正確に表しているため、正しいと判断しやすい。
- 3. 老人性難聴では、加齢による蝸牛基底回転(高音域を感知する部分)の有毛細胞の変性により、主に高い音が聞こえにくくなります。低い音は比較的保たれる傾向にあります。正しくは:低い音よりも高い音が聞こえにくい。選びやすい理由:難聴の一般的なイメージとして、あらゆる音が聞こえにくくなるという誤解から、高音・低音の区別なく聞こえにくくなると考えてしまうため。混同注意:伝音性難聴や、特定の周波数帯のみが障害される他の難聴。
- 4. 言葉の抑揚や調子(イントネーション)は主に母音や声の高さの変化によって構成されるため、子音の弁別困難が主な老人性難聴では、抑揚や調子の理解自体が特に困難になるわけではありません。むしろ、言葉の弁別能(何を言っているかの理解)が低下します。正しくは:言葉の子音の区別がつきにくく、明瞭度が低下する。選びやすい理由:言葉が全体的に聞き取りにくいという感覚から、抑揚や調子まで理解しにくいと誤解されやすい。混同注意:聴覚情報処理障害(APD)など、認知的な側面が関わる聴覚障害。
国試ポイント
老人性難聴の主な特徴(高音域の聴力低下、子音の弁別困難)を理解する。
混同注意
老人性難聴と伝音性難聴・騒音性難聴の特徴を混同しないように注意が必要です。伝音性難聴は音量自体が聞こえにくく、騒音性難聴は4kHz付近の特定の周波数帯の聴力低下が特徴的です。
次に同じ論点が出たら
老人性難聴の問題が出題されたら、まず高音域の聴力低下、そしてそれに伴う子音の弁別困難という特徴を判断基準とします。
関連知識
老人性難聴の診断には純音聴力検査が用いられ、高音域の感音難聴パターンを示します。補聴器の適応や、コミュニケーション指導(ゆっくり話す、口形を見せるなど)が重要となります。