平成13年(2001年)の「身体拘束ゼロの手引き」において身体拘束の禁止対象となる行為はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
平成13年(2001年)の「身体拘束ゼロの手引き」では、患者の安全確保という名目であっても、身体の自由を奪う行為は原則として禁止されています。ベッドのサイドレールで囲み、患者の自力での離床を不可能にすることは、明確に身体拘束に該当し、患者の尊厳を侵害する行為とされています。
選択肢ごとの解説
- 1. L字バーの設置は、転落防止策として一般的に行われるものであり、患者の行動を不必要に制限する身体拘束には該当しません。安全を確保するための環境調整と解釈されます。正しくは:転落防止のための環境調整であり、身体拘束とは異なる。選びやすい理由:ベッドからの転落を物理的に防ぐため、拘束と誤解されがちだが、患者の安全を確保するための通常の範囲内である。混同注意:患者の移動を制限するものと捉えられることがあるが、これは安全確保を目的とした標準的な環境設定である。
- 2. 離床センサーの設置は、患者の動きを監視することで、転倒や転落などの危険を未然に察知し、迅速な対応を可能にするためのものです。患者の身体を直接的に拘束する行為ではないため、身体拘束にはあたりません。正しくは:患者の安全確認や危険察知のための間接的な見守りであり、身体拘束とは異なる。選びやすい理由:患者の動きを感知するため、間接的な拘束と感じるかもしれないが、目的は安全確保と介入の迅速化である。混同注意:機器による監視は拘束と誤解されるが、センサーは身体の自由を奪うものではない。
- 3. 点滴ルートを患者の視界から外すことは、患者が自己抜去するリスクを減らすための工夫であり、身体の動きを直接的に制限するものではありません。患者の安全を守るための環境調整の一つとされます。正しくは:自己抜去防止のための工夫であり、身体の動きを制限する身体拘束とは異なる。選びやすい理由:患者がルートを認識できないようにすることで行動を制御しようとしていると捉えられることがあるが、これは治療継続のための間接的な介入である。混同注意:患者の注意をそらすことで特定の行動を防ぐという点で拘束と混同されるが、身体的な自由を直接奪うものではない。
- 4. 正解。「身体拘束ゼロの手引き」では、ベッドのサイドレールで患者を囲み、自力でのベッドからの移動を困難にさせる行為は、患者の移動の自由を奪う身体拘束として明確に禁止の対象とされています。これは患者の尊厳と自己決定権を尊重するための重要な原則です。正しくは:患者の移動の自由を直接的に奪う行為であり、身体拘束にあたる。選びやすい理由:転落防止のためにやむを得ないと考える看護師もいるかもしれないが、これは患者の行動を完全に制限するため、身体拘束に該当する。混同注意:転落防止のための対策として行われることが多いため、安全確保と拘束の境界が曖昧になりやすいが、手引きでは明確に拘束と定義されている。
国試ポイント
「身体拘束ゼロの手引き」における身体拘束の定義と、具体的な禁止行為を理解しているかが問われています。患者の安全確保と身体拘束の線引きを正確に把握することが重要です。
混同注意
転落防止のための環境調整(L字バー、離床センサー)や、治療継続のための工夫(点滴ルートの工夫)と、身体拘束が混同されやすい。身体拘束は「患者の行動の自由を直接的かつ強制的に制限する」行為を指すため、その本質的な違いを理解する必要がある。
次に同じ論点が出たら
身体拘束に該当する行為としない行為を区別し、それぞれのケアの意図と目的を説明できるか。
関連知識
身体拘束を行う場合の3つの要件(切迫性、非代替性、一時性)、身体拘束を最小限にするための具体的な代替ケア、そして身体拘束時の観察項目と記録の重要性。