舌の模式図を示す。 味蕾が少ない部位はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
舌の表面には味蕾が含まれる乳頭が分布しています。舌尖、舌縁、舌根部には茸状乳頭、葉状乳頭、有郭乳頭が存在し、これらの乳頭には多数の味蕾が含まれており、味覚を感じ取る役割を担っています。しかし、舌背の中央部には主に糸状乳頭が分布しており、これは味覚ではなく、食物を捕らえたり移動させたりする機械的な機能が中心です。そのため、舌背中央部は他の部位に比べて味蕾が非常に少ない、あるいはほとんど存在しない部位とされています。
選択肢ごとの解説
- 1. ①は舌尖です。茸状乳頭が分布しており、味蕾が存在します。正しくは:舌の先端部には味蕾が多く存在します。選びやすい理由:舌全体の中で先端はよく意識される部位ですが、味蕾の分布の偏りを知らないと誤って選ぶ可能性があります。混同注意:舌全体に味蕾が均一に分布していると誤解している場合や、特定の部分に味蕾がないという知識がない場合。
- 2. 正解。②は舌背の中央部です。主に糸状乳頭が分布しており、糸状乳頭には味蕾がないため、味蕾が少ない部位です。
- 3. ③は舌根部に近い有郭乳頭の並びです。有郭乳頭には多数の味蕾が存在します。正しくは:舌の側面部には味蕾が多く存在します。選びやすい理由:舌の先端や奥ほど目立つ部位ではないため、味蕾が少ないと誤解されることもありますが、実際には多くの味蕾があります。混同注意:舌全体に味蕾が均一に分布していると誤解している場合や、特定の部分に味蕾がないという知識がない場合。
- 4. ④は舌縁です。葉状乳頭が分布しており、味蕾が多く存在します。正しくは:舌の奥の根元に近い部分には味蕾が多く存在します。選びやすい理由:奥にあるため感覚が鈍いと誤解されることもありますが、実際には味蕾が豊富に分布しています。混同注意:舌の奥だから味覚を感じにくい、あるいは味蕾がないと誤解している場合。
国試ポイント
人体構造と機能に関する基礎知識、特に味覚器である舌の解剖生理学的特徴が問われています。味蕾の分布とその部位ごとの機能の理解が重要です。単に「多いか少ないか」だけでなく、どの乳頭に味蕾が多く含まれるか、その乳頭が舌のどの部位に多いかといった関連知識も問われることがあります。
混同注意
舌全体に味蕾が均一に分布している、あるいは味覚地図のような部位ごとの特定の味の感受性が味蕾の分布と直接的に比例すると誤解しやすい点。実際には味蕾は舌全体に分布するが、その密度には偏りがあり、味覚地図は部分的な強調表現に過ぎません。舌の乳頭の種類(糸状乳頭、茸状乳頭、有郭乳頭、葉状乳頭)とその機能(味覚、機械的刺激)を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が問われた場合、「味蕾の分布が最も多い部位」や「特定の味覚(例:苦味)を最も強く感じる部位」といった形で、味蕾の多い部位や機能的な違いを問う問題が出題される可能性があります。また、舌の解剖学的構造(乳頭の種類と分布)や、味覚の伝導路に関する問題も注意が必要です。
関連知識
味蕾の構造とその構成細胞(味細胞、支持細胞、基底細胞)。舌乳頭の種類と分布:糸状乳頭(舌全体に分布、主に機械的刺激、味蕾なし)、茸状乳頭(舌尖・舌縁に分布、味蕾あり、甘味・塩味)、有郭乳頭(舌根部に逆V字状に分布、味蕾多数、苦味)、葉状乳頭(舌縁後方に分布、味蕾あり、酸味)。五基本味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)とそれぞれの受容メカニズム。味覚神経路(顔面神経、舌咽神経、迷走神経)。