診療情報について適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
セカンドオピニオンは、患者が現在の診断や治療方針について、他の医師の意見を聞くことで、病気への理解を深め、より納得のいく医療を選択するためのものです。この際、現在の主治医が診療情報提供書を作成し、必要な医療情報を円滑に提供することは、患者の権利を尊重し、医療連携を促進するために非常に重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 患者本人だけでなく、法定代理人(未成年者の親権者、成年後見人など)や、患者本人の同意を得た親族なども開示請求が可能です。ただし、病院によって取り扱い基準が異なる場合もあります。正しくは:診療情報の開示請求は、患者本人の他、法定代理人や同意を得た親族も可能です。選びやすい理由:患者本人のプライバシー保護の観点から、本人に限られると誤解しやすい。混同注意:患者の権利としての情報開示と、情報開示の対象者の範囲が混同されやすい。
- 2. 感染症法において、医師は特定の感染症(全数把握疾患など)の患者を診断した場合、最寄りの保健所長を経由して都道府県知事に届け出る義務があります。市区町村長に直接届け出るわけではありません。正しくは:特定の感染症の罹患情報は、保健所長を経由して都道府県知事に届け出ます。選びやすい理由:感染症の届出義務は知っているが、具体的な届出先を誤解しやすい。混同注意:行政機関への届出という点で、保健所と市区町村が混同されやすい。
- 3. インフォームド・コンセントの原則に基づき、患者には医療情報を受ける権利と同時に、情報を拒否する権利(自己決定権)があります。患者が明確に「知りたくない」と意思表示した場合、無理に説明を押し付けるべきではありません。正しくは:患者が「知りたくない」と拒否した場合は、その意思を尊重します。選びやすい理由:医療者には病状を説明する義務がある、という側面に囚われやすい。混同注意:インフォームド・コンセントが情報提供の義務だけでなく、患者の自己決定権を含む概念であることが理解されていないと誤答しやすい。
- 4. 正解。セカンドオピニオンを求める患者に対しては、現在の主治医が診療情報提供書(紹介状)を作成し、これまでの検査結果や治療経過などの診療情報を提供することが適切です。これにより、患者は適切な情報を持って別の医師の意見を聞くことができます。正しくは:記載なし選びやすい理由:特になし。医療連携の重要な側面である。混同注意:特に誤解しやすい点はないが、セカンドオピニオンの制度とそのための手続きを理解しているか問う。
国試ポイント
診療情報の開示、感染症の届出、インフォームド・コンセントにおける患者の自己決定権、およびセカンドオピニオンにおける医療連携の具体的な対応といった、医療倫理や医療制度に関する基本的な知識が問われています。特に、患者の権利尊重と、それに基づく医療者の具体的な行動が重要視されます。
混同注意
各選択肢が、それぞれ異なる医療制度や倫理的原則に触れているため、それぞれの正確な知識が求められます。特に、診療情報の開示範囲や感染症の届出先、インフォームド・コンセントにおける患者の「拒否権」については、あいまいな理解だと誤答につながりやすいです。
次に同じ論点が出たら
患者が診療情報を「知りたくない」と拒否した際、どのようにその意思を確認し、対応を記録するか。
関連知識
インフォームド・コンセントの原則、患者の自己決定権、医療情報開示のガイドライン、感染症法における届出義務、医療連携の重要性、地域医療支援病院の役割など。