看護過程で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
看護過程における目標設定は、その後の看護ケアの成果を客観的に測定し、評価するために不可欠です。目標が評価可能であることにより、計画の妥当性や実施されたケアの効果を判断し、必要に応じて看護計画を修正・継続する根拠となります。例えば、「患者の苦痛が軽減する」という目標よりも、「患者のNRS(数値評価尺度)が7から3に低下する」といった具体的な指標を含む目標が評価可能であり適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 看護問題の優先順位は、患者の状態や緊急性、患者の意向、看護師の判断に基づいて決定されるべきであり、医師の指示のみに依拠するものではありません。医師の指示は治療方針を示すものであり、看護問題の優先順位決定における考慮事項の一つではありますが、最終的な決定権は看護師の専門的判断にあります。正しくは:看護師の専門的判断と患者の状態に基づいて看護問題の優先順位を決定する。選びやすい理由:医師の指示が医療行為の基盤であるため、指示に従うことが当然と考えるかもしれない。しかし、看護過程における優先順位付けは看護独自の判断が求められる。混同注意:医師の指示は治療の軸となるが、看護過程における優先順位の決定は、看護師が患者全体をみて自律的に判断する領域である。医師の指示は情報の一部として考慮される。
- 2. 看護過程は、「アセスメント」「看護診断」「計画」「実施」「評価」の5つの主要な段階で構成されます。実施と評価だけでは、患者の状態を把握し、問題を特定し、具体的な目標を立てるという重要な段階が欠落しています。正しくは:アセスメント、看護診断、計画、実施、評価の段階で構成される。選びやすい理由:実践的な段階である実施と評価が重要だと考えがち。混同注意:看護過程の全段階を理解していない場合、主要な行動段階のみを思い浮かべてしまう可能性がある。アセスメントと計画が不可欠な前提であることを忘れてはならない。
- 3. 看護過程では、現在顕在化している問題だけでなく、将来発生する可能性のある潜在的な問題もアセスメントし、取り上げて計画を立てることが重要です。これにより、合併症の予防や健康維持・増進につながります。正しくは:潜在する問題も予防的観点から取り上げる。選びやすい理由:具体的な症状や徴候がない問題は、緊急性が低いと判断しがち。混同注意:潜在的な問題を見落とすことは、予防的看護の機会を失うことにつながる。リスク管理の観点からも、潜在的問題の早期発見と介入は重要である。
- 4. 正解。看護目標は、達成度を客観的に測定・評価できるよう、具体的、測定可能、達成可能、関連性、期限を定めた(SMART原則)目標として設定される必要があります。評価可能な目標を設定することで、看護ケアの効果を判断し、必要に応じて計画を見直すことが可能になります。正しくは:この記述は適切です。選びやすい理由:他の選択肢が明らかに不適切であるため、この選択肢が正解であることが導きやすい。混同注意:目標設定の重要性は理解していても、具体的に「評価可能であること」の重要性を見落とすことがある。曖昧な目標では、その後の評価が困難になる。
国試ポイント
看護過程の各段階の目的と、適切な看護目標の特性(SMART原則)を正確に理解しているかが問われています。特に、看護師の自律的な判断と、ケアの質を保証するための評価の重要性がポイントです。
混同注意
看護過程の各段階は相互に関連しているため、一部の段階だけを切り取って考えると誤った判断を招きやすい。また、医師の指示と看護師の専門的判断の範囲を混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
設定した目標が評価可能であるか、具体的な指標が含まれているかを判断する。
関連知識
SMART原則 (Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound) による目標設定、ゴードンの11の機能的健康パターン、NANDA-I看護診断。