加齢の影響を受けにくく、高齢になっても維持されやすい認知機能はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
結晶性知能は、生涯にわたる学習や経験から獲得される知識や技能、語彙、一般常識などを基盤とした知能であり、加齢の影響を受けにくく、高齢期になっても維持されやすい、あるいは向上することもあります。これは、長年の経験や知識が積み重なるためです。一方、流動性知能は新しい問題解決や推論、情報処理速度に関わる知能で、加齢とともに低下しやすいとされています。
選択肢ごとの解説
- 1. 感覚記憶は非常に短時間(数秒以内)の記憶であり、加齢によって処理速度が低下する可能性があるため、維持されやすいとは言い切れません。正しくは:感覚記憶は加齢の影響を受け、処理速度の低下が見られることがあります。選びやすい理由:記憶と聞くと重要に感じるが、維持されやすいわけではない点に注意が必要です。混同注意:短期記憶や長期記憶と混同しやすいですが、保持時間が全く異なります。
- 2. 短期記憶は一時的に情報を保持する能力であり、加齢によってその容量や保持時間に影響が出やすいとされています。正しくは:短期記憶は加齢により容量や保持時間が低下する傾向にあります。選びやすい理由:日常で頻繁に使うため、維持されやすいと思われがちですが、加齢による影響は受けやすいです。混同注意:ワーキングメモリと関連が深く、加齢による機能低下の対象となりやすいです。
- 3. 正解。結晶性知能は、これまでの学習や経験によって蓄積された知識やスキル、判断力などを指し、高齢になっても比較的維持されやすく、むしろ向上することもあります。
- 4. 流動性知能は、新しい情報や状況に対応する能力、問題解決能力、推論能力などを指し、加齢とともに低下しやすいとされています。正しくは:流動性知能は加齢とともに低下しやすい知能です。選びやすい理由:新しい状況への適応は重要だが、加齢で低下しやすいという点で注意が必要です。混同注意:結晶性知能と対比される概念であり、加齢による変化の仕方が異なります。
国試ポイント
高齢者の認知機能に関する問題では、加齢に伴い維持されやすい機能(結晶性知能)と低下しやすい機能(流動性知能、処理速度、注意機能の一部)を区別して理解しているかが問われます。
混同注意
結晶性知能と流動性知能の概念を混同しやすい。記憶の種類(感覚記憶、短期記憶、長期記憶)と加齢による変化も重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、加齢によって低下しやすい認知機能(例:流動性知能、処理速度、選択的注意)や、認知症との関連性を問う問題が出題される可能性があります。
関連知識
高齢者の認知機能変化、知能の種類(キャッテル・ホーンの理論)、記憶の種類と特徴、認知症との鑑別。