看護サービスの質でストラクチャーを評価するための情報はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
看護サービスの質評価におけるドナベディアンのフレームワークでは、ストラクチャーは「構造」、プロセスは「過程」、アウトカムは「結果」を指します。看護職員の退職率は、医療機関の人員配置の安定性や労働環境といった、サービスの提供体制を構成する構造的要因を示す情報であるため、ストラクチャーの評価項目として適切です。他の選択肢は、プロセスまたはアウトカムに分類されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。ストラクチャーとは、サービスの提供体制や資源(人員、設備、組織構造など)に関する要因を指します。看護職員の退職率は、医療機関における看護師の安定した人員配置や労働環境を示す指標であり、サービスの提供体制を構成する重要な要素であるため、ストラクチャーの評価情報として適切です。正しくは:看護職員の退職率は、ストラクチャー評価の重要な指標です。選びやすい理由:一見するとプロセスやアウトカムに見えるかもしれませんが、人員配置の安定性はサービスの基盤をなすストラクチャーです。混同注意:患者満足度や有害事象はアウトカム、患者教育はプロセスと混同しがちです。
- 2. 患者教育の手法は、実際に患者に対してどのような看護介入が行われたかを示すものであり、サービスの提供過程に関する情報であるため、プロセスの評価項目に該当します。ストラクチャーではありません。正しくは:患者教育の手法はプロセスの評価項目です。選びやすい理由:教育の『内容』や『計画』はストラクチャーに近い要素も含む可能性がありますが、『手法』は具体的な行動や介入を指します。混同注意:教育プログラムの有無や研修体制はストラクチャーになりえますが、具体的な『手法』はプロセスです。
- 3. 医療事故(有害事象)の発生件数は、看護サービスの提供結果として患者に生じた影響を示すものであり、アウトカム(結果)の評価項目に該当します。ストラクチャーではありません。正しくは:医療事故の発生件数はアウトカムの評価項目です。選びやすい理由:事故の防止体制やマニュアルはストラクチャーですが、実際の発生件数は結果です。混同注意:インシデント報告体制はストラクチャー、報告件数はプロセス、有害事象発生数はアウトカムと区別が必要です。
- 4. 患者・家族の満足度は、看護サービスが提供された結果として、受け手がどのように感じたかを示すものであり、アウトカム(結果)の評価項目に該当します。ストラクチャーではありません。正しくは:患者・家族の満足度はアウトカムの評価項目です。選びやすい理由:患者満足度は非常に重要な指標であり、質の高さを測る上で直感的に結びつきやすいですが、ストラクチャーとは異なります。混同注意:満足度調査の実施体制はストラクチャー、満足度調査の結果はアウトカムです。
国試ポイント
看護サービスの質評価におけるドナベディアンのフレームワーク(ストラクチャー、プロセス、アウトカム)の各概念と、具体的な評価指標の関連性を理解しているかどうかが問われる。特に、各項目がどのカテゴリに属するかを正確に判断する能力が求められる。
混同注意
各選択肢が、ストラクチャー、プロセス、アウトカムのいずれに該当するかを混同しやすい。特に、直接的な結果(アウトカム)や、実際の行動(プロセス)と、それらを支える基盤(ストラクチャー)の区別が難しい場合がある。
次に同じ論点が出たら
この問題でストラクチャーを正しく判断できたら、次にプロセスとアウトカムに該当する具体的な評価項目についても理解を深めましょう。例えば、プロセスの例として『看護計画の立案率』、アウトカムの例として『入院期間』や『再入院率』などが挙げられます。
関連知識
ドナベディアンのフレームワーク、質評価の構成要素、看護管理の指標、医療安全管理の指標。