感染症の成立過程において、予防接種が影響を与える要素はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
予防接種は、体内に抗体産生を促すなどして、特定の病原体に対する免疫を獲得させるものです。これにより、宿主がその病原体に感染・発症する可能性(感受性)を低減させることが主な目的です。
選択肢ごとの解説
- 1. 予防接種は病原体の種類や性質自体を変化させるものではありません。病原体の増殖や毒性を直接抑制するわけではないため、この選択肢は不適切です。正しくは:病原体は感染症を引き起こす原因であり、予防接種は直接病原体を変化させない。選びやすい理由:病原体に対する免疫をつけさせるため、直接作用するとの誤解が生じやすい。混同注意:病原体と宿主の反応の違いが混同されることがある。
- 2. 感染源(例えば、感染した人や動物、汚染された水や食べ物など)は、病原体が存在する場所や媒体を指します。予防接種は、感染源そのものをなくしたり、感染源から病原体を除去したりする効果はありません。正しくは:感染源は病原体が存在する場所や媒体であり、予防接種は感染源を直接排除する効果はない。選びやすい理由:集団免疫が感染源からの伝播を減少させるため、間接的に関連すると考えられるかもしれない。混同注意:感染源と感染経路、宿主の感受性の違いが曖昧になりやすい。
- 3. 感染経路(飛沫感染、接触感染、空気感染など)は、病原体が感染源から宿主へと移動する手段を指します。予防接種は、病原体の伝播経路を物理的に遮断する効果はありません。正しくは:感染経路は病原体が伝播する手段であり、予防接種は経路を直接遮断しない。選びやすい理由:集団免疫による感染拡大の抑制が、間接的に感染経路への影響と誤解されることがある。混同注意:感染経路と感染源、宿主の感受性の関係が理解不足の場合がある。
- 4. 正解。予防接種は、特定の病原体に対する免疫を宿主(人間など)に与えることで、その病原体に対する感受性(感染しやすさ、発症しやすさ)を低下させます。これにより、病原体に曝露しても感染しにくくなったり、発症しても重症化しにくくなったりします。正しくは:予防接種は宿主に特異的な免疫を付与し、病原体に対する感受性を減少させる。選びやすい理由:他の選択肢も感染症の成立に重要な要素であるため、混乱しやすい。混同注意:免疫の仕組みが不明確な場合、予防接種が他の要素に直接作用すると誤解することがある。
国試ポイント
感染症の成立過程(感染源、感染経路、宿主の感受性)と、それぞれの要素に対する予防的介入策を正確に理解しているかが問われる問題です。特に、予防接種が宿主の免疫機能を高めることで感受性に影響を与える点を把握することが重要です。
混同注意
病原体、感染源、感染経路も感染症の成立に不可欠な要素ですが、予防接種は直接これらを変化させるものではない点で、宿主の感受性への影響とは異なります。例えば、感染源対策には消毒や環境整備、感染経路対策にはマスク着用や手洗いなどがあります。
次に同じ論点が出たら
この問題が理解できた場合、次は各感染症の具体的な予防接種スケジュールや、感染症の種類に応じた予防対策(例:飛沫感染対策、接触感染対策)について学習を進めると良いでしょう。
関連知識
感染症の連鎖、集団免疫、ワクチン接種の種類と効果、免疫グロブリン製剤など。