心原性ショックで現れる症状・徴候はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
心原性ショックは心臓のポンプ機能不全に起因し、多くの場合、急性心筋梗塞などの心疾患が原因となります。そのため、胸部不快感や胸痛は主要な症状として現れ、心臓の異常を示唆します。他の選択肢は、心原性ショックの病態生理とは逆の、あるいは関連性の低い症状・徴候です。
選択肢ごとの解説
- 1. 心原性ショックでは、末梢血管が収縮し、皮膚への血流が減少するため、顔面は蒼白になることが多いです。紅潮は通常、血管拡張や炎症反応などで見られます。正しくは:顔面蒼白選びやすい理由:ショック時の反応として顔面の変化があるため、迷うかもしれませんが、具体的な色調を理解しておく必要があります。混同注意:顔面蒼白と顔面紅潮の区別。ショックの病態生理を理解していれば、末梢循環不全による蒼白が正しいと判断できます。
- 2. 正解。心原性ショックは、心臓のポンプ機能不全により心拍出量が低下し、全身に十分な血液を供給できなくなる病態です。多くの場合、急性心筋梗塞など心臓自体の疾患が原因となるため、胸部不快感や胸痛が主要な症状として現れます。選びやすい理由:ショックの全身症状に目が行きがちですが、心原性ショックの直接的な原因疾患(例: 心筋梗塞)による局所症状も重要です。混同注意:胸部不快感は幅広い症状を含みますが、心原性ショックの原因疾患を考えれば、心臓に関連する症状として適切です。他の選択肢が明らかに誤りであることから、相対的に選びやすいかもしれません。
- 3. ショックは、循環不全により組織への血液供給が不足する状態であり、その定義の一つに血圧低下(収縮期血圧90mmHg未満など)が含まれます。血圧上昇はショックとは逆の病態です。正しくは:血圧の低下選びやすい理由:ショック初期には代償機構として一時的に血圧を維持しようとする反応もありますが、病態が進むと確実に低下します。問題文は『現れる症状・徴候』と広いため、典型的な病態を指します。混同注意:「ショック」と「血圧上昇」は明確に矛盾する概念であり、基本知識があれば混同することはありません。ただし、初期の代償性反応と混同しないよう注意が必要です。
- 4. 心原性ショックでは、心拍出量の低下により腎血流量が減少し、尿生成能力が低下するため、尿量は減少(乏尿・無尿)します。尿量増加は利尿作用や過剰な水分摂取などで見られます。正しくは:尿量の減少選びやすい理由:ショック時の水分バランスに関心が向くかもしれませんが、腎血流量低下という病態生理を理解していれば、尿量減少が正しいと判断できます。混同注意:循環不全における腎臓の反応として、尿量減少は非常に重要な徴候です。腎機能と体液バランスの基礎知識を問われています。
国試ポイント
心原性ショックの病態生理とその典型的な症状・徴候を理解しているか問う問題です。特に、心臓に起因することから胸部症状が重要な手掛かりとなります。ショックの共通症状(血圧低下、尿量減少、皮膚蒼白など)に加え、原因に応じた特徴的な症状を区別できるかがポイントです。
混同注意
ショックの病態を深く理解していないと、全身症状と原因疾患による局所症状の区別がつきにくい可能性があります。また、ショックの初期代償期と進行期の症状を混同する可能性もあります。
次に同じ論点が出たら
患者が胸部不快感を訴え、かつショックの徴候(冷汗、顔面蒼白、脈拍微弱、血圧低下など)がある場合、心原性ショックを強く疑い、心電図検査や採血(心筋逸脱酵素)の実施、緊急処置の準備を進める必要があります。
関連知識
ショックの分類(心原性、循環血液量減少性、血液分布異常性、閉塞性)とその病態生理、各ショックの代表的な原因疾患、ショックの共通症状、および各病態に特有な症状。