無菌操作が必要なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
気管は、喀痰や微生物が侵入しやすいものの、本来は無菌的な環境を維持すべき器官です。そのため、気管内吸引を行う際には、外部からの新たな感染を防ぐために、器具の滅菌や適切な手技による無菌操作が厳密に求められます。他の選択肢は、浣腸、口腔内吸引、経鼻胃管挿入のいずれも、本来細菌叢が存在する部位への処置であり、清潔操作が基本となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 浣腸は清潔操作で行われますが、通常は無菌操作の厳密さは必要ありません。直腸は常に細菌が存在する部位であるためです。正しくは:浣腸は清潔操作で行います。選びやすい理由:体内に器具を挿入するため、無菌操作が必要だと誤解しやすい。混同注意:清潔操作と無菌操作の区別。
- 2. 正解。気管は本来無菌的な環境であるため、感染予防の観点から気管内吸引は無菌操作で行う必要があります。選びやすい理由:気道は体外と繋がっており、完全に無菌を保つのは難しいと考えるかもしれないが、下気道は無菌状態を保つべきである。混同注意:上気道(口腔内吸引)と下気道(気管内吸引)の清潔度の違い。
- 3. 口腔内は常に多数の細菌が存在するため、無菌操作は不可能であり、清潔操作で行います。正しくは:口腔内吸引は清潔操作で行います。選びやすい理由:吸引という行為から無菌操作を連想しやすいが、部位の特性を考慮する必要がある。混同注意:気管内吸引と口腔内吸引の操作の違い。
- 4. 胃や腸は多数の細菌が存在する部位であるため、経鼻胃管挿入は清潔操作で行われます。無菌操作の厳密な必要はありません。正しくは:経鼻胃管挿入は清潔操作で行います。選びやすい理由:消化管への挿入であるため、感染リスクを過大評価しがち。混同注意:消化管への操作と本来無菌である部位への操作の区別。
国試ポイント
この問題は、医療行為において『清潔操作』と『無菌操作』のどちらが必要とされるかを判断する能力を問うものです。特に、体のどの部位が本来無菌であるべきか、あるいは常在菌が存在する部位であるかを理解しているかが重要です。吸引操作では、口腔内吸引と気管内吸引の違いが頻出です。
混同注意
清潔操作と無菌操作の定義、および適用される身体部位の特性が混同されやすいです。特に上気道(口腔)と下気道(気管)の無菌性の違いを理解していないと誤答しやすい。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、処置の対象となる身体部位が本来無菌であるべきか、それとも常在菌が存在する部位かをまず判断します。次に、その処置が感染リスクを伴う侵襲的行為であるかを考慮し、清潔操作か無菌操作かを決定します。
関連知識
・清潔操作:病原微生物の数を減らし、清潔な状態を保つための操作。一般的に手洗いや清潔な器具の使用が含まれる。例:採血、導尿、創傷処置(一部)。 ・無菌操作:特定の領域から全ての微生物を排除し、無菌状態を維持するための操作。滅菌された器具の使用、滅菌手袋、滅菌ガウンなどが用いられる。例:手術、中心静脈カテーテル挿入、気管内吸引。 ・体の無菌部位:血液、髄液、尿路(腎臓・膀胱)、下気道(気管・肺)、漿膜腔(胸膜腔、腹膜腔)。 ・体の常在菌部位:皮膚、上気道(鼻腔、咽頭、口腔)、消化管(食道、胃、腸)、外陰部。